2001年9月11日のニューヨーク市消防局(FDNY)の活動は、歴史的な救助・消火活動の中でも最も大規模かつ過酷なものでした。その当日の主な活動を時系列でまとめます。
8:46 AM
- 最初の衝突: アメリカン航空11便がワールドトレードセンター(WTC)北棟に激突。FDNYが迅速に対応し、緊急コールが始まる。マンハッタン全体で消防士が現場に急行。
8:48 AM
- 消防士現場到着: FDNYの最初の部隊がWTC現場に到着し、消火活動と救助活動を開始。高層階にいる人々の救助が最優先。
9:03 AM
- 二度目の衝突: ユナイテッド航空175便がWTC南棟に衝突。状況が急速に悪化。FDNYは北棟だけでなく南棟にも対応を始め、現場には数百人の消防士が派遣される。
9:15 AM
- 指揮本部設置: FDNYはWTC周辺に複数の指揮本部を設置し、統括的な救助活動を展開。避難ルートの確保と高層階に取り残された人々の救助を試みる。
9:37 AM
- ペンタゴン攻撃: ニューヨークではなくワシントンD.C.での攻撃だが、FDNYはさらなる攻撃の可能性を考慮し、対応策を拡大。
9:59 AM
- 南棟崩壊: WTC南棟が崩壊。多くの消防士が建物内や周辺にいたため、多数の犠牲者が出る。FDNYは救助活動を継続しながら、自らの部隊の安否確認にも追われる。
10:28 AM
- 北棟崩壊: WTC北棟も崩壊。FDNYはこの時点で大きな人的損失を出しつつも、懸命に救助活動を続ける。瓦礫に埋もれた生存者の捜索が始まる。
11:02 AM
- 全市民に避難指示: ニューヨーク市長ルドルフ・ジュリアーニが全市民に南部マンハッタンからの避難を命じる。FDNYはこれに対応し、避難を助けながらも、残された生存者の捜索活動を継続。
午後~深夜
- 瓦礫の中での捜索と救助: FDNYは崩壊したビルの瓦礫の中で生存者の捜索を夜通し続ける。数日間にわたり捜索活動が続けられ、トンネル状の通路を掘って救助隊が生存者を発見することを目指す。
この事件では343人の消防士が殉職し、FDNYの歴史の中で最大の犠牲が払われました。