バックタイは、信頼性の低いアンカーを補強するための重要なテクニックです。この方法は、特に不安定な地形や高所作業の際に活用され、安全性を向上させます。本記事では、バックタイの基本から手順、注意点までを詳しく解説します。
バックタイとは?
バックタイとは、メインのアンカーとして使用する木や構造物が十分に安定していない場合に、その力を別のアンカーへ分散させるための方法です。この方法により、アンカー全体の信頼性を高め、「ボムプルーフ(頑丈)」なシステムを構築することが可能になります。
バックタイの必要性
バックタイを使用するのは、以下のような場合です:
• アンカーが十分な強度を持たない場合
• 木の直径が細く、作業中の荷重に耐えられない可能性がある場合
• 崖や傾斜地など、不安定な地形に設置する場合
例えば、小さな木や岩をメインアンカーとして使用する場合、バックタイを追加することで、荷重が分散されて安定性が向上します。
バックタイの手順
バックタイの設定は、以下のような手順で行います:
1. アンカーの選定
• メインのアンカー(不安定な木や構造物)を選びます。
• バックタイに使用する木は、操作方向の延長線上にあり、十分な強度を持つものを選択します。

2. インターロッキング ラップ3プル2の作成
1. メインアンカーで「ラップ3プル2」を作成します。
2. その中にもう1つの「ラップ3プル2」を通し、2つを絡める形(インターロッキング)にします。
3. 1つは操作方向に、もう1つはバックタイ方向に向けて固定します。

3. バックタイの設定
1. バックタイ用の木の根元付近に「ラップ3プル2」を作成します。
2. ロープを通し、テンションをかけます。

4. テンションを強化
• 数人でロープを引っ張り、できる限りテンションをかけます。
• テンションを固定するため、「スリップハーフヒッチ」を使用して進行を固定し、さらに「ハーフヒッチ」で結び目を補強します。

5. 再確認
• 結び目やテンションを確認し、システム全体が安定していることを確認します。
注意点
バックタイを設定する際は、以下の点に注意してください:
1. アンカーの強度確認:バックタイに使用する木や構造物が十分な強度を持つことを確認しましょう。
2. ロープのテンション:テンションが不十分だと、荷重が分散されずシステムが不安定になります。
3. 結び目の確認:スリップハーフヒッチやラップ3プル2が正しく作成されていることを確認してください。
バックタイの利点
バックタイを使用することで、次のようなメリットが得られます:
• アンカーシステムの信頼性向上
• 荷重の分散によるアンカーの破損リスク軽減
• 崖越えや高所作業での安全性向上
まとめ
バックタイは、信頼性の低いアンカーを補強するための優れたテクニックです。正しい手順で設定することで、安全性と安定性を大幅に向上させることができます。特に、不安定な地形や高所作業での利用を検討する際には、この方法を活用しましょう。
バックタイを学び、実践することで、あらゆる場面での作業効率と安全性が向上します。ぜひ現場で試してみてください!
参考動画

バックタイを使うときは、アンカーが頑丈か確認して、ロープのテンションをしっかりかけるのがポイント!結び目もきちんと確認すれば安心して使えるよ!