EV車における電圧チェック方法

交通救助

以下は、EV車における電圧チェック方法を説明した内容です。この手順を参考に、安全に作業を進めてください。

EV車やHV車の漏電確認手順(HAV 750 Dを使用)

1. 準備と確認事項

作業を開始する前に、以下の準備を行います:

• 機器の確認: HAV 750 Dが正常に動作するか確認します。ゲストボタンを押して音響や発光の動作を確認し、異常があれば電池を交換してください。

• 安全マニュアルの確認: 各自動車メーカーが提供するレスキューマニュアルを事前に熟読し、自動車の構造を理解しておきます。

2. 初期設定

• プローブの準備: 電圧チェックに使用するプローブを本体から取り外し、検出部のカバーを外します。

• 動作確認: 基地の充電口を利用してHAV 750 Dの動作を確認します。

3. 漏電チェック手順

(1) 車体外部の漏電確認

1. プローブを地面に刺し、検知部を塗装面や露出した金属部分に接触させます。

2. 各箇所を一つずつチェックし、音響や発光の有無を確認します。

• 音響・発光がない場合: 漏電なし。

• 音響・発光がある場合: 漏電が発生している可能性あり。

画像引用:https://youtu.be/TcMbaE9JdWw?si=SqCarCA8jia5MVFC

(2) 車体内部の漏電確認

1. ドアを開き、車内の各箇所を確認します。

2. 基準点を設定し、車内の金属部分や配線の漏電を確認します。

• 高電圧の漏電: HAV 750 Dが強い音響・発光を示します。

• 低電圧の漏電: HAV 750 Dのランプのみが点滅します。

画像引用:https://youtu.be/TcMbaE9JdWw?si=SqCarCA8jia5MVFC

4. 漏電箇所の特定

漏電が確認された場合、以下の状況をチェックしてください:

• 塗装が剥がれた箇所が地面に接触しているか。

• バッテリーから車体の金属部分に電気が漏れている可能性。

5. 放電作業

バッテリーを切り離した後、HAV 750 Dを使用して残留電荷を放電します。これにより、安全に作業を続行できます。

注意事項

• 安全確保: 作業前に車体の絶縁状態(タイヤや塗装面が地面に接触していない状態)を確認してください。

• 誤作動防止: 漏電チェック前にHAV 750 Dの電池残量を確認し、不具合を防ぎます。

• メーカーの指示を遵守: メーカー推奨の手順を優先してください。

EV車やHV車における漏電している状態と漏電していない状態をそれぞれ説明します。

漏電していない状態

1. 車体が健全な場合

• 車両の絶縁体(タイヤや塗装面)により、電気回路は地面に接続されていません。

• タイヤはゴム製で絶縁体の役割を果たし、塗装面も電気を通しません。

• したがって、HAV 750 Dを使用しても音響や発光が発生しません。

2. 正常なバッテリー動作

• バッテリーが適切に機能しており、漏電が発生していない場合、電気は車内の回路内で完結しています。

• 車体外部や地面との間に電気的な接続がありません。

漏電している状態

1. 塗装が剥がれた部分が地面に接触している場合

• 事故や摩耗により塗装が剥がれた車体の金属部分が地面に触れていると、電気回路が構成される可能性があります。

• HAV 750 Dを使用すると、音響と発光で漏電の警告を発します。

2. 車載バッテリーの異常

• 車載バッテリーから電気が漏れ、車体の金属部分を経由して地面に流れると、漏電が発生します。

• 特に高電圧(動力系)の漏電では強い音響と発光が確認できます。

• 低電圧(制御系)の漏電ではランプの点滅のみが発生する場合があります。

3. 車両の構造的損傷

• 衝突や破損により車体の一部が地面と接触している場合、漏電リスクが高まります。

簡易判別方法

• 漏電していない場合:

• HAV 750 Dを使用しても音響や発光は確認されない。

• 漏電している場合:

• HAV 750 Dが音響や発光で警告を発する。

• 漏電箇所を特定し、速やかに修理や絶縁対策を行う必要があります。

これらの状態を理解することで、漏電の有無を的確に判断し、適切な対処が可能です。

参考動画

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