スケッドストレッチャーの使用方法

ロープレスキュー

スケッドストレッチャーの使用方法について、各手順をさらに詳細に説明します。災害救助や医療現場で確実かつ安全に運用できるようにするため、段階ごとにわかりやすく解説します。

1. スケッドストレッチャーの準備と収納

  • 収納方法:スケッドストレッチャーは直径8インチ、長さ3フィートのバックパックに収められる設計です。収納時には、スケッドの中央に専用のストラップをしっかり巻きつけて固定します。このストラップがあることでスケッドが勝手に広がるのを防ぎ、取り出しがスムーズになります。
  • バックパックのポーチ:バックパックには2つのポーチがあり、片方にはストレッチャーに関連する付属品(ハンドルやストラップ類)を収納可能です。もう一方のポーチには、応急処置キットやその他の必要な医療機材を入れることができます。

2. スケッドの展開と設置

  • 展開の手順
  1. バックパックの底部を地面に置き、しっかりと足で押さえます。このとき、スケッドが出しやすいように体勢を整えます。
  2. ストレッチャーの固定ストラップを外し、両手で引き出して展開します。
  3. スケッドは巻かれた状態で収納されていますので、巻き戻る性質があります。足や手で押さえながら逆方向に巻き戻すことで、平らな状態に広げます。

3. 患者の配置と固定手順

  • 患者をスケッドに乗せる準備
  1. 患者をログロール技術(体を横に回転させる方法)を使ってスケッドにできるだけ近づけます。
  2. 「1、2、3」と声を掛け合いながら、患者を優しくスケッドの中心部に下ろします
  • 肩ボードの取り付け
  • ストレッチャーに縫い付けられている肩ボードを使用して、脊椎への圧迫を避けるように調整します。肩ボードの上端が患者の肩と一致する位置にセットします。
  • ストラップでの固定
  • ストラップは底部から順に、足元、腰、肩の順でしっかりと締めていきます。締める際は患者が動かないように支えながら行います。
  • ストラップを締めることで、スケッドが筒状に安定し、運搬時に耐久性を発揮します。なお、患者が暴れる可能性がある場合は、蹴られないように注意を払いながら固定してください。

4. ハンドル

  • ハンドル
    • スケッドには4つのハンドルが標準で縫い付けられていますが、ウエビングで未使用のグロメットにさらにハンドルを取り付けることができます。これにより、最大8人での運搬も可能となり、複数人で協力して安定した運搬ができます。

5. 垂直リフトのロープの取り付け

  • 垂直リフト用ロープの準備
  • カーマントルロープ30フィートを使用します。このロープで安定した垂直リフトを可能にします。
  • ロープの先端を頭部のグロメットに通し、ウエスト部分のグロメットを通していきます。反対側でも同じ操作を行い、最後に底部でスクエアノットで結びます。
ロープの先端を頭部のグロメットに通し、ウエスト部分のグロメットを通していきます
最後に底部でスクエアノットで結びます。

スケッドストレッチャーの使い方について簡単に説明するね。まず、展開するときはストラップを外して広げるけど、巻き戻るから足や手で押さえて平らに広げよう。患者を乗せるときは「1、2、3」でタイミングを合わせ、ストラップを足元から順番に締めてしっかり固定。必要なら追加ハンドルをつけて運びやすくするのもあり。垂直リフトのときは、ロープをグロメットに通してスクエアノットで結ぶのがポイントだよ。

6. 安全対策と注意点

  • 顔の保護
  • 垂直リフト時に、スケッドが患者の顔に接触する可能性があるため、ヘルメットやアイプロテクションを装着するのが望ましいです。特に鼻への圧迫がかかりやすいため、安全対策として有効です。
  • ロープの安全結び
  • ロープの末端は各端にハーフヒッチ(半結び)やバレルノットを施し、運搬中にロープが緩むのを防ぎます。

この手順を守ることで、スケッドストレッチャーを確実かつ安全に使用できます。また、各地域の医療プロトコルや安全基準に従い、状況に応じた柔軟な対応を行ってください。

参考動画

参考ページ:閉鎖空間での事故は多岐にわたり、その救助活動は非常に重要です。ここでは詳細を記載します。

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