JPTEC

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JPTECについて

これまでの外傷に関する研究から、傷病者が死に至るまでの経緯や病態が解明されており、容態の悪化を防ぐための救護法が適切に施されなかった場合には防ぎえる外傷死(Preventable Trauma Death:PTD)に陥ることが指摘されています。

さらに、重症外傷傷病者に対して早期に救命のための処置治療を行う必要があることから、救急隊には限りある時間のなかで的確かつ迅速な活動が求められていることが明らかになりました。

これらの概念に基づいてJapan Prehospital Trauma Evaluation and Care(JPTEC:ジェイピーテック)が生まれました。

JPTECは、我が国のすべての病院前救護にかかわる人々が習得すべき知識と体得すべき技能が盛り込まれた活動指針です。生涯教育のプログラムとして活用できる内容として構成されています。

現場から病院までの一連の過程、あるいはメディカルコントロール体制下で、関係するすべての職種が一貫した認識に基づいて職務を全うすることが理想です。このことから、JPTEC協議会ならびに指定地域組織は、地域における救急医療の円滑な連携とその普及を図ることを目的として活動しています。

(JPTECガイドブックより)

JPTEC協議会が指定する教育コース JPTEC協議会HP参照

プロバイダーコース:救急隊員や救急専門の医師、看護師の方向け

JPTECプロバイダーとは、JPTECの内容を理解し実践できる者をいいます。資格取得には、JPTECプロバイダーコースを受講し、所定の基準を満たしていると認定された方が、JPTECプロバイダーとして、当該指定地域組織に登録されます。登録の有効期間は、登録を受けた日から3年を経過した日の属する月の月末まで(更新コースはこちら)です。

プロバイダーコースの内容と到達目標

プロバイダーコースの到達目標は、病院前救急医療の現場におけるロード&ゴーの概念を理解し、各段階において必要とされる観察・処置を見落としなく迅速に実施できるようになることです。コースは、座学、実技、実技達成度評価および筆記試験で構成されます。
具体的には、本コースを受講することにより、我が国における外傷死亡の実態や外傷診療システム、防ぎえた外傷死(Preventable Trauma Death:PTD)の概念、ロード&ゴーの概念を理解し、外傷現場において適切かつ迅速な観察、ロード&ゴー適応の判断、生命危機に関わる外傷の処置を正しく実施できるようになること、さらに傷病者の重症度と緊急度の違いを理解し、傷病者に応じた観察・処置と医療機関の選定、適切かつ迅速な搬送ができるようになることを目指します。

プロバイダーコースの受講資格

1.消防吏員
2.消防吏員以外の救急救命士
3.医師
4.歯科医師(救命救急センター又は救急病院の救急部門に属する者に限る)
5.看護師及び准看護師
6.診療放射線技師、臨床検査技師及び薬剤師で、災害医療派遣業務に従事するもの
7.警察官、海上保安官及び陸上自衛隊、海上自衛隊又は航空自衛隊の自衛官で救急業務、救助業務又は災害医療派遣業務に従事するもの
8.救急救命士法第34 条第1号から第3号までの規定に基づき救急救命士の受験資格を得ることができる学校若しくは救急救命士養成所、大学医学部又は看護学部及び看護学校(准看護学校を含む)の学生又は生徒で最終学年に属しているもの

詳しくはJPTEC定款・施行規則をご覧下さい。

受講に際しては「JPTECガイドブック」が事前の学習や事後の復習に大いに役立ちます。

コースプログラム

コースプログラムの一例を紹介いたします。
あくまでもコースの例ですので、そのコースにより詳細は異なります。

時 間内 容
8:30~受 付
9:00~開会・オリエンテーション 開会挨拶、コース内容、施設利用説明
9:10~講義とデモンストレーション
10:10~ユニバーサルブース
11:20~スキルステーション1
12:10~スキルステーション2
13:30~スキルステーション3
14:15~スキルステーション4
15:00~シナリオステーション
16:15~試験(前半)
17:10~試験(後半)
18:10~修了式・講評
18:30解 散

講義は通常、大きな会場にて全員で受講して頂きます。
スキルとシナリオステーションはいくつかのグループごとに割り振られた各会場で実施して頂きます。
また、スキルによっては床に寝ていただくことがありますので、汚れても良い服装でご参加下さい。

コース内容について

各コースにより様々なプログラムでの指導が行われていますが、ここでは規程に定められている項目内容について、少し説明します。

座学の学習内容
(1) 外傷総論 外傷の疫学、JPTEC(ロード・アンド・ゴー)の概念、外傷システム
(2) 観察処置総論 外傷傷病者の観察処置の流れ、デモンストレーションと解説
(3) 観察処置各論 状況評価、初期評価、全身観察、局所観察、詳細観察、継続観察

実技の学習内容
(1) 観察要領 初期評価~全身観察~詳細・継続観察
(2) 気道管理
(3) ヘルメット離脱
(4) 頸椎カラーの装着
(5) ログロール
(6) (腹臥位からの)体位変換
(7) バックボード固定
(8) 緊急処置 フレイルチェスト、開放性気胸、腸管脱出、穿通性異物、骨盤骨折、止血
(9) 車外救出
(10) シナリオ・ステーション 状況評価から詳細・継続観察まで

コースによって座学および実技の学習内容に付加することがあります。
座学の一部をJPTECプロバイダーコースe-learning(以下「e-learning」という。)に置き換えて実施することがあります。
コースの総時間は7時間以上となっています。ただし、座学の一部をe-learningとする場合の総時間は6時間以上となります。 複数日にわたって行われるコースもあります。

試験について

プロバイダーコースでは、筆記試験があります。
75%以上の正解でプロバイダー認定基準を満たします。
事前勉強の際には「JPTECガイドブック」及び各コースの運営部から届く、「プレテスト」に必ず目を通しておいて下さい。

また、実技試験はありませんが、実技達成度評価というスキルのチェックをコース中に行います。
各スキルはコース中に出来るようになります(それがコースの到達目標です)のでご安心ください。

インストラクターコース:現にプロバイダー資格をお持ちでインストラクターを目指される方

インストラクターになるためには

まずJPTECプロバイダー資格を有していることが必要です。
次に筆記試験「インストラクターコース受講のための確認試験」を受験し、86%以上を取得して「インストラクターコース受講のための確認票」を交付してもらう必要があります。
この確認試験は、現在プロバイダー資格の登録期間内(登録から3年有効)で、インストラクター資格要件に該当すればどなたでも受験できます。
インストラクターとなるために必要な知識を問う筆記試験です。選択式で試験時間は60分です。
受験はプロバイダーコースにて実施されますので、事前にコース運営担当者に連絡をとって申し込んでおきましょう。
また、コースによっては、次に説明するテスト参加を条件とする場合もありますので良くアナウンスを確認してください。

テスト参加は、コースの運営やブースでの指導を見学していただき、コースのお手伝いをすることによってインストラクターを目指す意志を確認するのが、テスト参加の目的です。
従いまして、テスト参加の評価は、基本的に実施しません。
テスト参加は1回で結構です。確認試験と同日に実施することも可能ですので、自分が参加したいプロバイダーコースの運営担当者に聞いてみましょう。

  • インストラクターにおける資格要件であること
  • 有効期限内のJPTECプロバイダー資格を有すること
  • インストラクターコース受講のための確認試験」で86%以上を取得していること
  • 1回以上テスト参加していること

以上がインストラクターコースを受講するための条件です。
インストラクターコース受講のための確認票を作成しておきましょう。

インストラクター資格要件

1 救急救命士、救急隊員(標準課程・2課程修了者)にかかる要件

  • 5年以上の救急現場経験のあるもの
  • 救急救命士養成機関、都道府県消防学校、消防本部消防学校の専任教官
  • 地域のメディカルコントロール協議会が推薦するもの
  • 所属消防本部の長が推薦するもの
  • 2人以上の指定地域組織の役員が推薦するもの

2 医師にかかる要件

  • 日本救急医学会認定施設、救命救急センターまたは大学病院の救急部門で3年以上専従したもの
  • 救急救命士養成機関の専任教官
  • メディカルコントロールにおける指示医師、検証医師
  • 地域のメディカルコントロール協議会が推薦するもの
  • 地域の救急救命士会が推薦するもの
  • 2人以上の指定地域組織の役員が推薦するもの

3 看護師び准看護師にかかる要件

  • 救急看護認定看護師
  • 重症集中ケア認定看護師
  • 日本救急医学会認定施設または救命救急センターの救急部門に3年以上所属するもの
  • ドクターカーあるいはドクターヘリ業務に3年以上従事しているもの
  • 救急救命士養成機関の専任教官
  • 2人以上の指定地域組織の役員が推薦するもの

インストラクターコースについて

このコースでは、プロバイダーコースで学んだ知識・スキルを有することを前提として、JPTECの根幹部分を「いかに教えるか」を学ぶことが到達目標となります。
カリキュラムは、成人を対象にした指導に関する知識とスキルを自然に習得できるように作成されています。
「自ら考え、結果に到達する過程」を重視して、少人数グループでのディスカッションやJPTECプロバイダーコースで使用する資器材やシナリオ(マテリアル)を用い、実際に繰り返し教えることで、JPTECの知識と技術に基づく指導技法を習得します。
さらに、JPTEC全体のシステムや組織構成、実際の実技達成度評価や筆記試験の実施方法などの要点についても学習していきます。
インストラクターコースを修了すると、JPTECプレインストラクターとなります。
そして、さらに1年以内に本会が主催または認証するJPTECプロバイダーコースで実際の指導を行い、その指導能力について世話人から評価されます。
その際、十分な指導力を有すると認められたものが、幹事会の推薦を経てインストラクターとして認定されます。
インストラクターの資格有効期限は2年間で、その資格更新には2年間で2回以上、コースでの指導経験(注:さまざまなコースの種類がありますが、2回のうち1回はプロバイダーコースであることが望ましいとされています)が必要となります。
つまり、インストラクターになるには、知識・技術はもとよりJPTECの理念と普及に対して相応の熱意がなければなりません。
JPTECを広めていくということは、将来、あなたの大切な人を救うことになるかもしれません。
防ぎえた外傷死亡を撲滅するために、私たちと一緒に歩みませんか?

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