ブリーチング

救助

ブリーチングとは、床・壁等の鉄筋コンクリートを破壊する手法のことです。
大規模自然災害などにより建物が倒壊し開口部が失われた状態において、コンクリートを破壊しなければ進入や救出ができない場合などに用いられる手法になります。

地震 崩壊 に対する画像結果
地震 崩壊 に対する画像結果
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鉄筋コンクリート構造

ダーティーブリーチング

開口部設定予定場所付近に要救助者がいない場合に、迅速に鉄筋コンクリート等を破壊し、開口部を設定する手法

クリーンブリーチング

開口部設定予定場所付近に要救助者がいる場合に、要救助者に切断片が落下しないよう配慮する等、要救助者がいる空間をクリーンな状態に保ったまま鉄筋コンクリート等を破壊し開口部を設定する手法

準備

個人装備品(PPE)の着装 ※耳栓 マスクは確実に着装
退路の確保
送排風機等により換気できるようにする

送排風機 に対する画像結果

内部確認

ドリルを使用しサーチングホールを設定する

内部状況及び要救助者が開口部設置付近にいないことを確認する

ガス検知器で環境測定し、メジャーを使用して壁厚・床厚の測定を行う

マーキング

サーチングホールを中心に1辺約90cmの三角形をチョークやペンで書く

マーキングに沿ってエンジンカッターで切り込みを入れる

ダーティーブリーチング1

上のようなマーキングを書き、エンジンカッターで切り込みを入れる

水色部分をドリルで鉄筋が見えるまで斫る

鉄筋を避けて、ドリルでコンクリートの強度を下げるために穴を開ける

鉄ハンマーを使用してコンクリートを叩き割り、鉄筋だけの状態にする

エンジンカッター等を使用して鉄筋をカットする

カットした鉄筋を鉄ハンマーで曲げた後、テープ等で養生

ダーティーブリーチング2

ブリーチング 救助 に対する画像結果

上のようなマーキングを書き、エンジンカッターで切り込みを入れる

水色部分をドリルで鉄筋が見えるまで斫る

鉄筋を避けて、ドリルでコンクリートの強度を下げるために穴を開ける

鉄ハンマーを使用してコンクリートを叩き割り、鉄筋だけの状態にする

エンジンカッター等を使用して鉄筋をカットする

カットした鉄筋を鉄ハンマーで曲げた後、テープ等で養生

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クリーンブリーチング

上のようなマーキングを内側10cmの位置に書き、エンジンカッターで切り込みを入れる

水色部分をドリルで鉄筋が見えるまで斫る

床面でのブリーチング場合はコンクリートの落下防止が必要となる
棒等にロープを付け、サーチングホールの鉄筋に括り付ける

再度斫り作業やドリルで穴をあける作業を実施し、溝内を鉄筋だけの状態にする

クリッパー等を使用して鉄筋をカットする

カットした鉄筋を鉄ハンマーで曲げた後、テープ等で養生

これらは、一つの手技ですのであくまでも参考にしてください。

ブリーチングに使用されるツールの詳細

ブリーチング作業は、さまざまな専用ツールを用いて実施されます。以下に代表的なツールとその役割をまとめます。

  1. エンジンカッター
    • 主にコンクリートや鉄筋を切断するために使用されます。エンジンカッターは非常に強力で、迅速な作業を可能にしますが、扱いには十分な注意が必要です。
  2. ハンマードリル
    • ドリルは、コンクリートの硬度を下げたり、鉄筋にアクセスするためのサーチングホール(調査用穴)を設定するために使用されます。
  3. 鉄ハンマー
    • 鉄ハンマーは、コンクリートを破壊し、鉄筋を露出させるために用いられます。ハンマードリルでコンクリートを削った後、鉄ハンマーでコンクリートをさらに破壊していきます。
  4. クリッパー
    • 鉄筋を切断するための工具です。強力な鋼製の刃で鉄筋を効率的にカットすることができます。
  5. ガス検知器
    • 環境の安全確認のため、特に密閉された空間ではガス漏れのリスクが高まります。ガス検知器を用いることで、酸欠や有害ガスの存在を確認し、作業者の安全を確保します。

ブリーチング作業時の安全管理

ブリーチング作業は非常に危険な場合が多く、以下の安全対策が必要です。

  1. 個人保護具(PPE)の使用
    • 耳栓、保護マスク、ヘルメット、防塵ゴーグルなどの着用は必須です。特に、コンクリートを切断する際の粉塵や騒音は作業者の健康に影響を与えるため、しっかりとした装備が重要です。
  2. 換気の確保
    • 特に閉鎖空間では換気が重要です。送排風機を使って新鮮な空気を確保することが推奨されます。
  3. 退路の確保
    • 緊急時に迅速に避難できるよう、作業前に退路を明確にしておくことが重要です。

ブリーチング時の環境管理

作業現場の状況をしっかりと確認し、慎重に行動することが求められます。特に、以下の点を確認して作業を進めます。

  • 要救助者の位置確認
    • サーチングホールやマーキングの設定時には、必ず要救助者が近くにいないかを確認します。これにより、作業中の振動や落下物が要救助者に影響を与えないようにします。
  • 環境測定
    • ガス検知器やメジャーを使って、壁や床の厚さ、周囲の空気環境を確認し、適切な対応を取ります。

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