なぜ多くの消防署は、ハリガンツールを車両に積載するのか?なぜそれを火災現場に持っていかなければいけないのか?このことを考えたことがありますか?
ドアの構造に適切な手法を選択し、ツールの構造を考慮すると、速く、効率的で、損傷が少なく、より信頼性の高い効果を得ることができます。
実際ドアの大部分は、わずかな労力とわずかな損傷で強制開放することができ、ハリガンツールの基本に焦点を当てることで実現できます。
ここでは、ハリガンツールの基本的なドア開放テクニックを記載します。
内開きドア(ドアが奥に開く)
- ドアをサイズアップします。
ドアフレームはどのような素材でできているか。ドアのボルトの位置はどこか。など確認します。 - フォークの斜角をドアに向けて、ドアフレームとドアの端の間にフォークの先端を挿入し、ハリガンを斧で叩きます。
フォークがドアフレームに打ち込まれないように細心の注意を払います。 - フォークがドアフレームとドアの端の後ろに適切な位置になったら、フォークの股間が見えなくなるまでフォークを打ち込みます(図1)
- 斧またはくさびで隙間を維持します(図2)
- ハリガンを取り外し(図3)フォークのすくい部分がドアフレームに面するようにフォークを回転させます(図4)
- ハリガンを操作しながらフォークの端を再挿入して、フォークがドアフレームに打ち込まれないように注意し、フォークの股間が見えなくなるまでフォークを打ち込みます(図5)。
フォークを回転させる行為は、力を加えるときにフォークが滑り落ちるのを防ぎます。 - 侵入が可能になるまで、ハリガンの端をドアの面に向かって押し込み強制開放します(図6)。
この方法は信頼性が高く、多くの消防士に証明されており、2人で開放することができます。


外開きドア(ドアが手前に開く)
- ドアをサイズアップします。
ドアフレームはどのような素材でできているか。ドアのボルトの位置はどこか。など確認します。 - ドア端とドアフレームの間にフラットを挿入します。
- ドアの戸当たりに当たるまで、または適切な深さにあると感じるまで、フラットを押し込みます(図1)。
フラットをドアの戸当たりに打ち込まないよう注意してください。補足:フラットの先端部をマーキングすると、無駄な打ち込みがなくなり、推測作業もなくなります。 - フォークの端を引きながら、フラットを左右に動かしながらドアとドアフレームの間を通過するようにフラットを操作します。フラットのブレード全体が見えなくなるまで押し込みます(図2)。
- この時点で、フラットを上下左右にこじ開けて隙間を拡大するか、必要に応じて、隙間にくさびまたは斧を使用し隙間を維持します。
目標は、ドアの端とドアフレームの間のフラットを全駆動させることです。 - フォークの端をドアから引き離し、ドアを強制開放します(図3)。

参考ページ:ヒューストン消防署では、強制進入(ドアエントリー)に際して体系的なアプローチを用いています。主な技術と手順を紹介します
打ち込み時の安全管理
安全のために、斧を振る消防士は低い姿勢をとることが不可欠です。これは、ハリガンを持っている消防士の怪我防止のためです。
斧を振る側が低い姿勢をとると、ハリガンの打撃面を逃した場合に下向きのスイングモーションが発生し負傷確率は減りますが、消防士が両方とも立っている場合、スイングを逃した際、ハリガンを保持している消防士が打たれて負傷することがあります。
この重要なルールは見過ごされがちです。このルールを守るようにしましょう。

参考ページ:スパイキングメソッドは、一人で行う木製ドアへの強制侵入に特化しており、特に建物内部への迅速なアクセスが求められる場面で非常に有効です。ここでは詳細を記載します
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