アキレス腱断裂 - 令和消防クラブ

アキレス腱断裂の基本情報

アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉がかかとの骨に繋がる部分です。この腱が、歩行や走行時に重要な役割を果たしています。足を地面から押し上げる力を支え、安定した動きを可能にするため、非常に強靭である必要があります。

アキレス腱断裂は、過度の運動や突然の動作で起こりやすいです。特に、スポーツをしている最中に多く報告されています。急なスタートやジャンプの着地時に腱に過大な力がかかり、断裂に至ることがあります。

断裂すると、「バチッ」という音が聞こえることが多く、強烈な痛みを伴います。すぐに歩行が困難になり、腱の部分に明らかなくぼみが感じられることがあります。

この「バチッ」という音は、腱が断裂したことを示す重要な兆候です。この音がした場合、すぐに運動を中止し、医療機関を受診することが推奨されます。

断裂直後は、激しい痛みとともに、患部に腫れや皮膚の色の変化が見られることがあります。重力を支えることが困難になるため、多くの場合、歩行が不可能になります。

中には、断裂しても歩行可能なケースもありますが、つま先立ちができないなどの兆候があります。この状態でも医師の診断が必要です。

断裂したアキレス腱は、視診で確認できることがあります。腱の部分に明らかなくぼみが見られる場合がその一例です。

トンプソンテストは、患者がうつ伏せになり、診断者がふくらはぎを圧迫します。正常な場合、足が下向きに動くのに対し、断裂しているとこの反応が見られません。

超音波検査、MRI、レントゲンが断裂の診断に用いられます。これらの画像診断により、腱の損傷の程度を詳細に把握することができます。

療法とその内容保存療法には、安静、ギプス固定、痛み止めの使用が含まれます。これにより、腱が自然に治癒するのを助けます。

重度の断裂では、手術が必要になることがあります。手術後は、通常3ヶ月から6ヶ月のリハビリが必要とされ、この期間は徐々に運動を再開します。

リハビリは、機能の回復を促すために重要です。完全な回復には時間がかかるため、患者さんの協力が不可欠です。

断裂疑いがある場合、すぐにアイシングをし、足を高くして安静にします。これにより、炎症を抑え、痛みを軽減します。

アキレス腱が断裂した場合、断裂した腱が適切に治癒するためには、腱の端が近づくように足首を適切な位置に固定することが重要です。この固定方法には以下のステップがあります：

足関節の底屈位での固定：足関節を底屈位、つまり「つま先を下に向けた状態」にしてください。これにより、アキレス腱が緩まずに適切に寄せられ、断裂部が自然と近づきます。
副木を使用：もし副木が手元にある場合は、この底屈の状態で足首を副木で固定します。副木は、足首が動かないように支える役割を果たし、腱の癒合を助けます。