ハイアングルレスキューとは
ハイアングルレスキューは、傾斜角が50度以上の地形です。救助隊は、隊員と傷病者を救出箇所まで引き上げます。
救助場所に出入りするために使用されるロープに完全に荷重が依存します。
急勾配および高角度の場所の例には、崖、ビル、鉄塔、キャットウォーク、船舶の上部、クレーン、給水塔などがあります。
リッターアテンダント
リッターアテンダントは、岩壁救助活動において重要な役割を果たします。救助活動では、被救助者を収容するリッター(担架の一種)の扱いが不可欠です。リッターアテンダントは、リッターの高さを適切に調整することで、救助隊員が岩肌に足をつけて安定した姿勢を保ちながら、リッター内の空間を確保します。具体的には、隊員が自身の脚を使って岩壁から体を押し離し、腕を使ってリッターを岩壁から引き離すことで、安全かつ効率的に救助を行うことが可能になります。
救助隊員がリッターを含む装備を岩壁上で操作する際には、ジガーシステムと呼ばれる登攀用具が活用されます。このシステムを使用することで、リッターを含む隊員がロープを通じて上昇や下降をスムーズに行えるようになります。ジガーシステムを駆使することで、リッターの位置をより正確に、そして迅速に調整することが可能となり、救助活動の効率性と安全性が大きく向上します。
簡単にまとめると、リッターアテンダントの役割は以下のようになります:
- リッターの高さを適切に調整し、救助隊員が岩壁に足をつけた安定した姿勢を確保する。
- 救助隊員が脚と腕を使用して、リッターと岩壁との距離を適切に保つ。
- ジガーシステムを活用して、リッターを含む救助装備の上昇や下降を効率的に行う。
これらの技術は、岩壁救助活動における隊員の安全性と救助の効率性を高めるために不可欠です。
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リッターアテンダントの役割って、簡単に言うとリッター(担架)の高さを調整して救助隊員が安定して動けるようにすることなんだよね。岩壁で作業する時って足場が不安定だから、隊員が足で体を支えながら腕でリッターを操作するのを助ける感じ。ジガーシステムっていう登攀用具も使うんだけど、これがあるとリッターを上下に動かすのがスムーズになるし、位置もピッタリ決めやすいんだ。要するに、みんなが安全に効率よく救助できるようにするのがリッターアテンダントの大事な仕事ってこと!
アッパーポジションテクニック
アッパーポジションテクニックは、岩壁や垂直面での救助活動における効率的な移動方法です。特に、リッター(救助用の担架)を操作する際に使用される技術の一つで、救助者(リッターアテンダント)が疲労を軽減し、より難易度の高い上昇やオーバーハング(岩壁が外側に張り出している部分)を容易に乗り越えることができるように設計されています。
アッパーポジションテクニックの手順
- ロープの調整: アズテックなどの調節可能なロープを使用し、このロープを短く調整します。このロープはリッターハーネスのリングまたはその上端に固定します。
- 足の位置の調整: 救助者はリッターの上方にある固定点(リングや上端)を掴み、自分の足をリッターの上方に引き上げます。その後、足をリッターハーネスリギングの間に移動させ、この位置で足を支えとして使用します。
アッパーポジションテクニックの利点
- 疲労の軽減: 救助者の脚が作業の大部分を担うため、上半身への負担が減り、長時間の救助活動でも疲労を軽減できます。
- オーバーハングの容易な回避: 救助者がリッター上方に位置することで、オーバーハングや他の障害物を越える際に、より良いレバレッジ(支点を利用した力の加え方)と動きのコントロールを実現できます。
アッパーポジションテクニックは、救助活動における効率性と安全性の向上に貢献します。特に技術的に困難な岩壁や垂直面での作業において、救助者が体力を温存しながら、安全かつ迅速に被救助者を搬送するために有効な手法です。
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アッパーポジションテクニックって、岩壁での救助作業を楽にする方法なんだよね。リッター(担架)を扱う時に、ロープを調整してリッターの上側を掴んで、自分の足を上に持ち上げて支えにするんだ。これで脚をメインに使えるから腕が疲れにくくなるし、オーバーハングみたいな張り出した岩も越えやすくなるんだよ。体力を温存しながら効率よく動けるから、長時間の作業でも助かる技術だよね!
ライジングレスキューシステム(アテンドあり)
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ここでは、低所から引き上げる救助システムを紹介します。
救助隊は、高所から転落した傷病者を引き上げ救出しなければいけません。
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必要資器材
・バスケットストレッチャー(リフティングブライドル付き)
・アズテック
・アサップロック
・フルボディハーネス
・カラビナ
・ロープ(メイン、ビレイ)
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ロープの選択
メインロープとビレイロープを用意します
※できるだけ視認しやすいように色を分けてください
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メインラインとビレイラインの設定
メインロープの先端に、フィギアエイト・オン・ア・バイトを作成します
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ビレイロープの先端に、ストッパーノットを作成します
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メインロープとビレイロープ先端から1ヒロ(1.5m)にバタフライノットを作成し、カラビナをかけます
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2つのカラビナをリフティングブライドルのОリングにかけます
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メインロープのフィギアエイト・オン・ア・バイトはストレッチャーか傷病者にカラビナでかけます
自己確保の設定(メイン)
アズテックをメインロープに作成したバタフライノットにかけます
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ハーネスのフロントアタッチメントポイントにかけます
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自己確保の設定(ビレイ)
アサップロックをビレイロープのバタフライノット下部にかけます
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ハーネスの上部アタッチメントポイントにかけます
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アサップロックがなければ、プルージックコードを代用します
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すべてが完成すれば準備完了です
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バーチカルリッターテクニック
バーチカルリッターテクニックは、高角度の救助活動において、上部の支点が利用できない状況で鋭角の崖やエッジを越えるために用いられる方法です。この技術の主な手順を、より簡潔に説明します:
- リッターへの配置: 救助隊員は、被害者が乗るリッター(担架)の腰の高さでリッターにまたがり、安定した姿勢を取ります。
- リッターの垂直配置と移動: リッターを垂直に保ちながら、崖の上に向けてゆっくりと滑らせていきます。この際、リッターと地面との接触を最小限に抑えることが重要です。
- テンションの維持: 隊員は体を傾け、リッターが崖を越えるまで、リッターに適切なテンションを保つよう努めます。リッターを引っ張ることで、安定性を高めます。
- エッジアテンダントの役割: エッジアテンダントは、リッターがスムーズにエッジを越えるのを助けるために、メインラインを調整します。彼らは崖の縁から数メートル以内に位置し、必要に応じてメインラインの角度を調整します。
- 落石時の患者保護: 救助隊員は、自身の安全を最優先しつつ、可能な限り患者を保護する責任があります。落石のリスクがある場合、隊員はバックパックを背負い、必要に応じて患者の上に飛び乗るか、リッターを横にして患者を保護します。
この技術は、特に高所での救助活動において、患者と救助隊員の安全を確保するために極めて重要です。適切な訓練と実践を通じて、これらのステップを効果的に実行することが可能になります。
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バーチカルリッターテクニックって、高い崖とかを救助するときに使う方法なんだよね。リッターにまたがって安定させながら、垂直に動かして崖を越えていくんだけど、この時にリッターが地面に引っかからないように注意するのが大事なんだ。それと、リッターを引っ張ってテンションを保つことで安定させるんだけど、エッジアテンダントって人がロープの角度を調整してくれるから心強いんだよね。あと、もし落石があったら自分も患者も守るためにバックパックでカバーしたり、リッターを横にして守ることも考えないといけないんだ。結局、みんなの安全を守るための大事な技術ってこと!
パイク&ピボットテクニック
パイク&ピボットテクニック、または別名であるバーチカルリッターエッジ移行テクニックは、上部支点を使用せずに、傷病者を載せたリッター(救助用担架)を水平から鋭角の崖の上へと安全に移動させるための方法です。この技術は、特に90°のような急角度のエッジを越える際に遭遇する「縁の障害」という問題を解決するのに役立ちます。以下は、このテクニックの概要です:
- 縁の障害の問題: リッターを水平に崖の上に移動させようとすると、リッターの内側のレールが崖の縁に引っかかりやすくなります。これは、リッターがエッジを越える際に障害となり、操作を困難にします。
- リッターの向き調整: リッターの向きを単に垂直にするだけでは、問題の完全な解決にはなりません。垂直方向への引き上げでは、リッターの頭部分が特に崖の縁に引っかかりやすいです。
- ピボットポイントの下方移動: この問題を解決するために、リッターのピボットポイント(回転点)をさらに下方に設定します。これにより、リッターが崖の縁に引っかかることなく、よりスムーズにエッジを越えることが可能になります。
- Vストラップテクニックの利用: この手法は、Vストラップテクニックとも呼ばれ、リッターの安定性と操作性を高めるために特別なストラップ配置を使用します。この配置により、リッターは崖の縁を越える際に適切な角度と位置を維持できます。
パイク&ピボットテクニックは、崖や急斜面での救助活動において重要な役割を果たします。この方法を適用することで、救助隊は傷病者をより安全に、かつ効率的に移動させることができるようになります。救助技術の適切な訓練と実践を通じて、このテクニックの効果を最大限に引き出すことができます。
パイク&ピボットテクニック実施方法
- マスター・アタッチメント・ポイントの設定: マスター・アタッチメント・ポイントは、ロングテールのインターロッキング・ボウラインの結び目で、崖のエッジ・プロテクションに到達したら上昇を一時停止します。
- Vストラップの配置: Vストラップをリッターに接続します。Vストラップの両端をアテンダントに渡し、リッターの外側、患者の太ももの中ほどかその外側に取り付けます。接続は、カラビナに過度なトルクがかからないよう、できれば水平に設置されたスタンションに直接行います。
- ビレイラインの配置: Vストラップをビレイ(バックアップ)ラインの下に通します。これにより、リッターを最終的に引き上げる際にラインが引っ掛かることを防ぎます。
- プーリー・システムの調整: プーリー・システムの前方部分をプルージック・ヒッチから切り離し、Vストラップの上端のバイトに移動します。リッターのヘッドエンドから外れているメインラインが、最終引き上げ時に弛まないよう、プルーシク・マインディング・プーリーの反対側にプルージック・ヒッチを追加し、メインラインをプーリーの前方に固定します。
- リッターの上昇とエッジ越え:
- 隊員(アテンダント)はリッターのサイドレールを梯子として使用し、崖の上に登ります。
- Vストラップを引っ張ると、リッターはヘッドエンドを先にして崖を越え始めます。
- エッジアテンダントはリッターのヘッドエンドを掴み、引き込むことで、リッターを安全に崖の上に移動させます。
この手順により、リッターが崖の縁に引っかかることなく、傷病者を含むリッターを安全かつ効率的に水平に持ち上げることが可能になります。Vストラップは、この操作のために特別に設計された、8ミリコードの10メートルロープで構成されており、中間に小さな結び目があり、各末端にはロック式カラビナが取り付けられています。この構成は、操作の柔軟性と安全性を高めるために重要です。
ピックオフ救助技術
ピックオフ救助技術は、特に高所作業や登山など、被害者が高い場所で身動き取れなくなった状況で使用されます。この技術は、被害者が動的なシステム(例:ロープによる懸垂)や静的な場所(例:窓の開口部や崖など)にいる場合に適しています。
動的なシステム上の被害者
動的なシステムにいる被害者は、例えば登山中や懸垂下降中、または窓拭きなどの業務中に、ロープやケーブルなどで吊り下げられた状態を指します。ここでは、被害者はまだ何らかの方法でロープやケーブルに接続されていますが、自力での移動が不可能になっています。
静的なもの上の被害者
一方、静的な場所にいる被害者は、窓の開口部や崖など、移動が困難な場所にいるケースを指します。ここでは、被害者は物理的に動けない状態にあります。
ピックオフ救助技術の適用
- 既存のシステム利用: 被害者が身体的な理由で動けず、既存のケーブルやロープによって安全が確保されている場合、これを利用した救助が効果的です。救助隊員は既存のシステムに自身を接続し、必要に応じて被害者を安全に移動させます。
- 新たな救助システムの設定: 被害者が懸垂下降中に機器の故障で動けなくなった場合など、新たに救助システムを設置する必要があります。ここでピックオフ技術が重要となり、救助隊員は救助用のラインに接続し、被害者を安全に下降させることが目的です。
救助の手順
- 上からのアプローチ: 救助隊員は、可能な限り被害者の上からアプローチし、救助用のラインに被害者を接続します。これにより、救助隊員の負担を軽減し、安全に救助活動を進めることができます。
- 張力の移動: 被害者が既に何らかのラインに吊り下げられている場合、その張力を救助用ラインに移すことが必要です。救助隊員は短距離の引き上げを行い、被害者を安全に下降させます。
このプロセスにより、被害者は安全に救出され、必要に応じて迅速に医療施設へと搬送されます。ピックオフ救助技術は、救助隊員にとって高度な技術と判断力を要求されるものですが、適切に実施することで、被害者の安全を確保し、救助活動の成功に大きく貢献します。
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ピックオフ救助技術って、高いところで動けなくなった人を助ける方法だよ。例えば、ロープで吊られたまま動けなくなった人とか、崖や窓の開口部で身動き取れない人が対象なんだ。救助では、既存のロープやケーブルをそのまま使ったり、新しい救助ラインを設置して安全に移動させたりするんだよ。救助隊員は、被害者の上からアプローチしてロープを繋ぎ替えたり、張力を別のラインに移したりして、最後は安全に下降させるのがポイントなんだ。コツは、スムーズにシステムを切り替えることと、被害者をしっかりサポートすることだね!
懸垂下降ピックオフ救助技術
懸垂下降ピックオフ救助技術は、高い場所で危険にさらされた人を安全に救出するための手順です。この技術を用いると、救助者は被救助者に直接接近し、安全に地上まで降下させることができます。以下は、その手順を簡単に説明したものです。
準備
- 救助者の装備: 救助活動には最低2人の救助者が必要です。一人がビレイ(安全確保)を担当し、もう一人が懸垂下降の準備をします。
- DCD(懸垂下降装置)の設置: 救助者はDCDを小型のリギングプレートに装着し、これをハーネスに取り付けた延長スリングに接続します。
- オートブロック(プルージック・ヒッチ)の使用: DCDの下にオートブロックを設置することで、救助者は懸垂下降中にハンズフリーで作業が可能になります。
- プルシックの設置: ミディアム・パーセル・プルシックをリギングプレートに取り付け、これが被救助者への主要なテザー(結びつき)となります。リギングプレートを使用しない場合、プルシックは別のカラビナでDCDに取り付けます。
救助活動
- 懸垂下降: 救助者は被救助者の真上まで懸垂下降し、被救助者の腰やハーネスに届く範囲まで近づきます。
- ハーネスの設置: 被救助者がハーネスを着用していない場合、即席のハーネスや市販のピックオフハーネスを装着します。
- ビレイラインの接続: 救助者のビレイラインをプルージックで被救助者のハーネスに接続します。これにより、安全な支点が確保されます。
- 被救助者の移動: 元のラインから被救助者を外し、必要に応じてピックオフストラップやパーソナルジガーを使用して移動します。
- 5:1システムの使用: 救助者が使用する懸垂下降用ラインには、トップサイドに5:1のシステムが装備されている場合があります。これを利用して短い懸垂下降を行い、被救助者をレスキューシステムに移乗させます。
- 共に降下: 救助者は被救助者と一緒に懸垂下降し、地上へ安全に降ります。
この手順により、救助者は被救助者を安全に支援し、効率的に救助活動を行うことができます。重要なのは、安全確保を常に最優先し、状況に応じた適切な判断と対応を行うことが重要です。
BC(ベター・コントロール)ピックオフ
BC(ベター・コントロール)ピックオフは、懸垂下降における救助活動のためにアーナー・ラーソンが考案した方法で、救助者が被救助者を安全かつ効率的に下降させる手順です。ここでは、その手順を簡潔に説明します。
1. 準備
- 救助者の役割: 2人の救助者が必要で、一人が安全確保(ビレイ)を担当し、もう一人が懸垂下降の準備をします。
- 装備の設定: DCD(ダイナミック・コントロール・デバイス)を小型のリギングプレートに取り付け、オートブロック(プルージック・ヒッチ)の使用のために準備します。
- DCDの接続: DCDをハーネスに取り付けられた延長スリングに接続し、ミディアム・パーセル・プルシックをリギングプレートにも取り付けます。
2. 懸垂下降
- 位置取り: 救助者は被救助者の真上まで懸垂下降し、対象者の腰やハーネスに届く範囲で位置をとります。
- ハーネスの装着: 被救助者がハーネスを着用していない場合は、即座に適切なハーネスを装着します。
3. ピックオフ実施
- 接続: プルージックを使って、救助者のハーネスに被救助者を接続します。これにより、被救助者を元のラインから安全に外すことができます。
- 装備の使用: 必要に応じてピックオフ・ストラップやパーソナル・ジガーを使用して、被救助者を移動させます。
- 5:1システム: 救助者の懸垂下降用ラインに5:1システムが装備されている場合、これを使用して短い懸垂下降を行い、被救助者をレスキューシステムに移乗させます。
4. 地上への懸垂下降
- 共に下降: 被救助者がレスキューシステムに安全に移乗した後、救助者は被救助者と一緒に懸垂下降を行い、地上へと安全に降ります。
BCピックオフは、特に懸垂下降中の救助活動において、救助者と被救助者の安全を最優先に考えた手法です。この方法により、救助者は効果的にコントロールしながら、被救助者を安全に地上まで下降させることができます。
ガイディングラインテクニック
ガイディングラインテクニックは、崖や不均一な地形でのリッター(担架)の昇降において障害物を避けるために非常に有効な方法です。この技術は、リッターに接続されたガイディングプーリーを介して、独立したロープウェイ上でリッターが動くことを可能にします。ここでは、このテクニックの基本的な手順と注意点を簡単に説明します。
ガイディングラインの構築
選定と構築場所:
- ガイディングラインは、リッターに取り付けられたガイディングプーリーを通じて、独立した移動路を提供します。
- 構築場所は凹凸のある地形を選び、地面から無理にロープを張りすぎることを避けます。均一な地形は避けることが重要です。
設置場所の選定:
- 地形のスペースや凹凸、崖の上からのアクセスポイントを考慮して、ガイディングラインの設置場所を選定します。
使用時の注意事項
荷物の吊り上げ制限:
- リッターは大きな高さで吊り上げることは避け、荷物は地面から最大で1メートルの高さに保ちます。これにより、ガイディングラインが切れた場合でも、荷物が岩に振り子のように当たる程度で済みます。
安全対策:
- ガイディングラインが切れた場合のけがを防ぐため、荷物が高い場所から落下する可能性がある場合は、別の技術を検討します。
操作手順
プーリーシステムの利用:
- 主線とバックアップ線をリッターハーネスに結び付け、底部に5:1のプーリーシステムを使用して張力を調整します。
- 複合プーリーシステムは効率が低いため、あまり推奨されません。プーリーシステムの前に地面レベルの方向性プーリーを追加すると、プーリーシステムを水平に制御しやすくなります。
ガイディングラインテクニックを正しく実施することで、崖や不均一な地形でのリッターの安全な昇降を実現できます。しかし、この技術は慎重な操作を要求し、特に荷物の高さや安全対策には十分な注意が必要です。適切に使用すれば、効果的に障害物を避けながらリッターを昇降させることが可能になります。
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ガイディングラインテクニックって、リッターを崖とか凸凹した地形で安全に動かす方法なんだよね。ガイディングプーリーを使ってロープを通すんだけど、設置場所は地形に合わせて慎重に選ばないといけないし、ロープは張りすぎないようにするのがポイントだよ。リッターは地面から1メートル以内の高さに保つと、万が一ロープが切れても被害が少なくなるんだ。プーリーは効率よく使えるタイプを選んで、操作する時は張力を調整しながら進めるとスムーズにいくよ。安全対策をしっかりすれば、障害物を避けて安全にリッターを動かせるんだ!
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