ドア開放の基本|消防士が知っておくべき施錠ドアの開け方とツール活用法

ドアエントリー

火災や救助現場で「施錠されたドアをどう開けるか」は、消防士にとって生命を左右する重大な課題です。

建物内に要救助者がいるにも関わらず、ドアが施錠されていて入れない。このような場面で、迅速かつ確実にドアを開放できる技術と知識は、まさに命をつなぐ手段となります。本記事では、消防活動における「ドアエントリー(ドア開放)」の基本知識から、代表的なロック構造の名称・破壊手法、そしてハリガンツールの活用法までを詳しく解説します。

参考ページ:消防士はドア、窓、または壁を通って建物内に進入します。しかし、ドアが施錠されている場合、強制的にドアを開放する必要があります。ここではドアの基本知識の詳細を記載します

  1. ドアロックの名称と構造を理解する
  2. 【重要】デッドボルトの破壊と切断を優先
    1. 使用ツール:ハリガンツール(Halligan Tool)
  3. ハリガンツールの基本的な使い方
  4. ドア開放マニュアル 内開きドア
      1. 🔍内開きドアとは?外開きとの違い
      2. ✅ 内開きドア開放時の初動チェックポイント
      3. 🔧 スルー・ザ・ロック・エントリーとは?
    1. 🧰 ドアをこじ開ける主な方法
      1. 1. ハリガンツールによる強制開放
      2. 2. 電動工具による強制開放
    2. 戸当たりの取り外し
        1. 使用工具:
        2. 手順:
      1. 🔓ラッチやロックの解除
        1. 方法:
      2. 🚪ドアの開放と安全確保
      3. 🛠️ 従来型の強制開放との比較
    3. フォースドア(シングルツールアプローチ)
      1. ステップ1: ピックのセット
      2. ステップ2: スイングとこじ開け
      3. ステップ3: 開放
    4. ギャップ – セット – フォース(ツーツールアプローチ
      1. 隙間を作る
      2. セットする
      3. 動かす
    5. ドアへの打撃
      1. ドアを叩く
      2. ドアを蹴破る
    6. 電動工具を使ったドアの強制開錠
      1. ロックの切断
      2. 錠前の周りをパイ型にカット
      3. 3辺ドアカット
      4. 全長カット
    7. よくある問題とその解決策
      1. 1. ハリガンバーが動かなくなる場合
      2. 2. 操作後もドアが開かない場合
  5. ドア開放マニュアル 外開きドア
    1. ハリガンツール(フォーク)を使用した外開きドア開放方法
      1. 1. 隙間に挿入する
      2. 2. セットする
      3. 3. 強制開放する
    2. ハリガンツール(フラット)を使用した外開きドア開放方法
      1. 1. 隙間に挿入する
      2. 2. セットする
      3. 3. 強制開放する
    3. 蝶番
      1. 蝶番のピンを外す方法
      2. 蝶番への強制開放テクニック
      3. 電動工具の使用
  6. スルー・ザ・ロック・エントリー
      1. 状況の評価
      2. 施錠装置の攻撃
      3. 注記
    1. ロックの種類別開放方法
      1. キー&ノブ・ロックセット
      2. デッドボルト
      3. ほぞ穴とリムロック
    2. 南京錠
      1. シャックル
      2. ボディ
      3. 錠前
      4. レスキュー・ソーの使用
      5. ボルト・カッター(クリッパー)の使用
      6. ハリガンバーとアックスの使用
    3. U字ロック解除法
    4. 関連投稿:

ドアロックの名称と構造を理解する

救助活動では、まずドアのロック構造を理解することが重要です。以下に代表的な部品を紹介します。

  • レバーハンドル
    上下に動かしてラッチボルトを引き、ドアを開閉するための取手です。住宅ではノブハンドル(握り玉)もよく見られます。
  • ラッチボルト
    ドアの不用意な開放を防ぐバネ仕掛けのパーツ。ドアを閉じた状態に保ちます。
  • デッドボルト
    鍵によって物理的に固定される「完全施錠」用のパーツで、ドア開放時の最大の障壁です。

👉 ポイント:
デッドボルトの位置と構造を正確に把握することで、最も効果的な破壊点を特定できます。

【重要】デッドボルトの破壊と切断を優先

施錠されたドアを開放する際は、デッドボルトの破壊または切断を最優先に行うことで、作業時間を大幅に短縮できます。

使用ツール:ハリガンツール(Halligan Tool)

消防士にとって万能な強制侵入ツール。以下の3部位を理解して使いこなすことが重要です。

  • フォーク(二股部分)
    ドアと枠の隙間に差し込んでこじ開けたり、南京錠をねじ切ることができます。
  • フラットエンド(平らな部分)
    ハンマーやアックスとの併用で、ドア枠を破壊。ガラスの破砕にも使用されます。
  • アウル(ピック/尖った部分)
    隙間を広げたり、木材や石膏ボードに穴を開ける用途で活躍します。

ハリガンツールの基本的な使い方

  1. フォークまたはフラットエンドをドアとドア枠の間に挿入
  2. ハンマーやアックスで叩いて深く差し込む
  3. てこの原理でドアを変形・破壊
  4. デッドボルト部分を狙って開放

👉 ポイント:
破壊はあくまで「最小限の力で最大の効果」を目指すこと。効率性と安全性を両立させる操作が求められます。

ドアを開けるときに便利なのがハリガンツールなんだ。まず、フォーク部分をドアと枠の隙間に差し込んで、ハンマーとかアックスでさらに奥まで入れていくんだよ。てこの原理を使ってドア枠とデッドボルトを変形させて開けるんだけど、フォークは南京錠のヒンジをこじ開けたり、平らなフラットエンドで窓を割るのにも使えるんだ。尖ったアウル部分は小さな隙間を広げるのに便利だから、状況に応じて使い分けるといいよ。

参考ページ:実際ドアの大部分は、わずかな労力とわずかな損傷で強制開放することができ、ハリガンツールの基本に焦点を当てることで実現できます。ここでは、ハリガンツールの基本的なドア開放テクニックを記載します。

ドア開放マニュアル 内開きドア

内開きドアの強制開放は、火災や救急現場で人命を守るために不可欠な技術です。
欧米の住宅や施設で多く採用されている「内開きドア」は、防犯性に優れていますが、消防士にとっては進入の障壁にもなります。本記事では、内開きドアの開放手順、使用ツール、注意点まで徹底解説します。


🔍内開きドアとは?外開きとの違い

  • 外開きドア(日本に多い): 室内側から外に向かって開くドア
  • 内開きドア(欧米に多い): 室外から内側に向かって開くドア

内開きドアは、不審者の侵入を防ぐために、押して閉じる構造になっているのが特徴です。

✅ 内開きドア開放時の初動チェックポイント

  1. 鍵の確認
     こじ開ける前に、まずドアノブやレバーを動かして鍵が本当にかかっているかを確認しましょう。
  2. 現場管理者・警備員への確認
     ノックスボックス(緊急用鍵収納箱)が設置されている建物では、そこから鍵を取得することで破壊を避けられます。
  3. 戸当たりの取り外し(木製フレームの場合)
     ドアフレームの戸当たりを取り外し、ナイフ等でラッチを操作する方法も有効です。

🔧 スルー・ザ・ロック・エントリーとは?

鍵シリンダーを取り外すことで内部機構にアクセスする開錠技術です。

  • 使用工具:Kツール、ロックピック、シリンダープラーなど
  • 方法:鍵穴に工具を差し込み、ラッチを解除 → 錠前にダメージを与えず開放可能

🧰 ドアをこじ開ける主な方法

1. ハリガンツールによる強制開放

  • 単一ツール法(てこの原理)
     ハリガンツール単体をドアの隙間に差し込み、レバレッジでロック部分を破壊します。
  • 2ツール法(アックス+ハリガン)
     アックスで隙間を広げつつ、ハリガンツールで力を加えて開放。
     頑丈なドアや複数ロックに有効です。
  • ドアを叩く方法(最終手段)
     ドアを直接打撃してロック機構を破壊。ドアへの損傷が大きいため注意が必要です。

2. 電動工具による強制開放

  • レスキューソー/レシプロソー使用
     ラッチ部分やノブ周辺をV字(パイカット)に切断し、物理的に破壊。
  • 中央切断法
     ドア中央を縦断するように切り裂いて、ドアを2分割し開放。極めて頑丈なドアに対応。

注意点: 電動工具の使用時は、火花・音・振動への安全配慮が不可欠です。
また、緊急時以外での使用には法的な許可が必要なケースもあります。

戸当たりの取り外し

まずは、ドアフレームに固定された「戸当たり(ストッパー)」を取り外します。これは、ドアが閉じたときにフレームと接触する部分です。

使用工具:
  • ハリガンバー(フラットエンド or フォーク)
  • 必要に応じてナイフやバール
手順:
  • フラットエンドの場合:戸当たりの下部や側面に差し込み、てこの原理でゆっくり浮かせて外します。
  • フォークの場合:戸当たりを挟み込んで引き離すように力をかけます。

📌ポイント:
木材が割れないよう、力の加え方と角度を慎重に調整することが重要です。


🔓ラッチやロックの解除

戸当たりが外れたら、次にドアロック機構にアクセスします。

方法:
  • 折りたたみナイフやスリムジムのような細い工具を使用し、ラッチが収まっているキーパー部分に差し込む
  • ラッチやデッドボルトを押し込む、または引き出すようにしてロックを解除

👉注意点:
無理に操作するとラッチやドア枠を破損する恐れがあるため、力加減と感触を丁寧に確認してください。


🚪ドアの開放と安全確保

ラッチが解除されると、ドアは比較的スムーズに開きます。

この方法の利点は以下の通りです:

  • ドアやフレームにほとんどダメージを与えず開けられる
  • 修復コストが抑えられる
  • 鍵の破壊や重機の使用を避けられるため安全性が高い

この技術は**「ラベットのない木製ドア枠」**に限定されますが、正しく使えば非常に効率的です。


🛠️ 従来型の強制開放との比較

従来は、ハリガンバー+アックスの「アイアンセット」を使用し、ドアやロックを力で破壊して開ける方法が主流でした。

  • この方法では強度の高いドアも対応可能ですが
  • ドアや周囲構造への損傷が大きく、修復コストや火の拡散リスクが高いという欠点があります。

フォースドア(シングルツールアプローチ)

フォースドア、またはシングルツールアプローチは、ドアを強制開放するための最もシンプルな方法の一つです。この手法では、アックスやハリガンバーのフラット部分を利用し、ドアの隙間に引っかけて内側に向かってスイングさせることにより、ドアを開けます。以下は、この手法を効果的に行うためのステップです。

ステップ1: ピックのセット

  • 内側に開くドアの場合、フラットをドアと錠の間、可能な限り錠に近い位置に挿入します。
  • フラットをドアの隙間にしっかりと固定し、ドアや錠に引っ掛けるようにします。

ステップ2: スイングとこじ開け

  • セットしたら、ハンドル部分を内側に向けて力強くスイングし、ドアをこじ開けます。
  • この動作を通じて、ドアが強制的に開くまで繰り返し力を加えます。

ステップ3: 開放

  • 正しく実行されれば、ドアは比較的簡単に開くはずです。この手法は一人で迅速に行うことが可能で、特に木枠の木製ドアやロックが1つだけ、または強度が弱いドアに最も効果的です。

このアプローチの利点は、最小限の道具(シングルツール)で迅速かつ簡単にドアを開けられることにあります。しかし、この方法はドアやフレームに損傷を与える可能性があるため、緊急時以外では慎重に使用する必要があります。また、この技術を使う際は、安全に配慮し、適切な手順を踏むことが重要です。

ギャップ – セット – フォース(ツーツールアプローチ

ギャップ – セット – フォース(ツーツールアプローチ)は、従来の強制開放技術で最も一般的な方法です。この技術は、「隙間を作る」「セットする」「動かす」の3つの主要なステップに分けられ、各ステップで特定の操作を行います。これらの基本原則を理解し実行すると、手順を迅速に進めることができます。

隙間を作る

  • 挿入ポイントの設定: ドアやフレームに挿入ポイントを設けます。ハリガンツールのフォークをドアフレームのストッパーに約15センチ上または下に差し込みます。15センチルールは、ロック本体がハリガンの打撃を避けるためです。
  • 隙間の拡大: 隙間が狭くフォークが入らない場合は、ハリガンツールのフラット部分を挿入し、上下に動かして十分な隙間を作ります。

セットする

  • ツールの位置決め: ハリガンのフォークを隙間に挿入し、ロックの上または下約15センチの位置にセットします。フォークがロックに当たらないよう、適切な距離を保ちます。
  • ツールの角度調整: ハリガンバーのフォークを斜めに挿し、外側のカーブをドアに合わせ、適切な角度でフレームに引っ掛けます。ハリガンバーを約90度の角度に保ち、アックスで打撃を加えます。

動かす

  • 力の加え方: ハリガンバーをセットした後、ドアに力を加えて押し開けます。隊員はドアと向かい合うように位置を変え、より良い力の加え方をします。
  • 安全確認: ドアを開ける前に、全員が準備ができているか確認します。ドアが突然開かないように、ドアノブを押さえるなどの措置を取ります。
  • ドアのコントロール: ドアが開いたら、もう一人の隊員がドアをコントロールし続ける必要があります。特に、火災が発生している場合は、進入チームの安全を確保するため、ホースラインとノズルの準備を確認します。

この技術は、効果的なチームワークと正確なコミュニケーションを要求します。特に、ハリガンを持つ隊員とアックスで打撃を加える隊員の間では、連携と明確な号令が必要です。このアプローチは、ドアの強制開放を効率的かつ安全に行うための基本的な方法であり、適切な訓練と実践を通じて習得されます。

ドアへの打撃

ドアの強制開放には、さまざまな方法がありますが、「ドアを叩く」と「ドアを蹴破る」は、特に緊急時に役立つ技術です。

ドアを叩く

ハリガンバーを使用してドアを叩く方法は、ドアの「端」、特に鍵側の端を狙って叩くことが重要です。この部分はドアの中で最も強固な部分であり、他の箇所を叩くとドアのパネルが破損したり、中空コアのドアに穴が開いてしまう可能性があります。これは、開口部から熱、煙、火が排出され、進入が困難になる危険を伴います。そのため、ノズルが設置されていない限り、ドアのパネルに穴を開けるべきではありません。この方法は、特に住宅用の木枠ドアに有効です。

もしドアが弱い木枠にはめ込まれている場合、鍵側でドアを数回鋭く叩くことで、枠を割ることができることがあります。特に、ほぞ穴錠がある場合に効果的です。ほぞ穴錠はドアに作られた空洞にはめ込まれており、この部分を狙うことで、枠を割りやすくなります。ただし、スチールフレームの場合は、これが困難な場合があることに注意が必要です。

ドアを蹴破る

ドアを蹴破る方法は、工具を使用せずに進入しなければならない場合の最終手段です。この技術は、木製のドアとドア枠に限定されます。ドアから背を向け、ロック本体に近い側のドアをかかとで素早く蹴ります。これは一般に「ロバキック」と呼ばれ、正しい位置と力で蹴ることで、ドアのロックを破壊し開くことができます。

これらの方法を実行する際は、安全に十分注意し、ドアやフレームに不必要な損傷を与えないように慎重に行う必要があります。

電動工具を使ったドアの強制開錠

電動工具を使用したドアの強制開錠は、従来の手法での侵入に失敗した場合の有効な代替手段です。レスキュー・ソー(エンジンカッター)の使用が一般的ですが、状況に応じてチェーンソー、レシプロソー、ドリルなども選択肢に含まれます。

ロックの切断

  • レスキュー・ソーやレシプロ・ソーを使用して、ドアとドア枠の間にあるロックやラッチを直接切断します。この方法は、ロックが隙間から見えている場合に特に効果的です。

錠前の周りをパイ型にカット

  • 錠の周囲をパイ型にカットすることで、より頑丈なドアを開けることが可能です。このカットは、レスキュー・ソーやチェーンソーを使用して行われますが、作業を開始する前にドアの材質を確認し、適切な刃が装着されていることを確認することが重要です。

3辺ドアカット

切断順番

① 鍵穴近くに穴をあけるイメージを作り、初めに縦に切断する。
② ①の上部に交差するように斜めに切断する。
③ ①と②に交差するように横にカットする。

手が入る大きさの穴が開けば、サムターンを回し鍵を解錠する。

切断時の注意点

ドア手前とドア奥では切断範囲に違いが出るため、少し大きめに切断するように工夫する

全長カット

  • 最後の手段として、レスキュー・ソーやチェーンソーを使用して、ドアの中央を縦に長く切ります。この方法は、他の方法で開錠できない場合に考慮されます。

電動工具を使用した開錠方法は、素早く強制的にドアを開けることが可能ですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。特に、電動工具は騒音や火花を発生させるため、周囲の状況や安全性を考慮し、適切な保護具を着用することが必須です。また、ドアの材質に応じた適切な工具と刃を選択し、必要な場合は事前に材質のテストカットを行うことで、作業の効率と安全性を高めることができます。

よくある問題とその解決策

ハリガンバーを使ったドア開放作業では、想定外のトラブルが発生することもあります。ここでは、現場でよく遭遇する問題とその対処法を、項目ごとにわかりやすくまとめました。


1. ハリガンバーが動かなくなる場合

■ 原因1:フォークがドア枠に接触している

解決策:
ハリガンバーの角度を調整し、ドアから離すように大きめの角度を取って再セットします。

■ 原因2:フォークがボルトやロック機構に干渉している

解決策:
ハリガンバーの位置をロックの上下にずらして再挿入することで、干渉を回避します。

■ 原因3:フォークが狭いドアに挟まって動かない

解決策:
ハリガンバーを左右にゆっくりと揺らしながら、工具をさらに奥まで差し込み、自由な状態を確保します。


2. 操作後もドアが開かない場合

■ 状況1:ドアが曲がっても開かない

解決策:
斧やドアチョックを使って隙間を維持します。
具体的には、ドアフレーム内側に斧を挿入して保持し、強行突入隊がハリガンバーをさらに押し込むか引いて開放します。
もしフォークが枠に深くはまり込んでいる場合は、楔(くさび)を打って隙間を広げると効果的です。

■ 状況2:頑丈な鍵のためドアが一部しか開かない

解決策:
ロック部分を直接攻撃します。
ハリガンバーのフォークをロックに当ててこじ開け、必要に応じて斧でネジを打ち抜く一撃を加えます
ドアを強く押し潰すことで、縦型デッドボルトやストライカーが露出し、そこからロックの解除が可能になります。

これらの解決策は、ハリガンバーを使った操作中によく遭遇する問題点に対処するための基本的な指針です。状況に応じて適切な方法を選択し、安全に作業を進めてください。

内開きドアの強制開放をするときは、まず鍵がかかっているかちゃんと確認しよう。もしかしたらドアが単に引っかかっているだけかも。もし管理者や警備員がいるなら、開けてもらえるか頼むのもアリだね。どうしても開かないときは、ハリガンツールや電動工具を使ってロックを破壊するんだけど、フォークをドア枠の隙間に差し込んでてこの原理でこじ開けると効果的だよ。電動工具を使う場合は、火花や音が出るから安全第一で。万が一、ハリガンバーが動かなくなったら角度を調整したり、斧で隙間を広げたりして、うまく調整してみて。

参考ページ:ヒューストン消防署では、強制進入(ドアエントリー)に際して体系的なアプローチを用いています。主な技術と手順を紹介します

ドア開放マニュアル 外開きドア

外開きドアを強制的に開ける方法には、主に以下の2つがあります。

  1. ハリガンツールを使用した強制開放(Two Tool Approach):
    • この方法では、ハリガンバーとアックス(斧)の2つのツールを使用します。まず、ハリガンバーのフォーク(叉)の先端をドアの隙間に引っ掛けるようにしてセットします。この時、フォークの先端をドアのロック部分や蝶番がある側に向けて使用することが一般的です。
    • ドアとドア枠の間に隙間を作るために、ハリガンバーをレバレッジ(てこの原理)を使って力を加えます。隙間が開いたら、ドアが外側に向かって開くようにさらに力を加えます。
    • この方法は、主に消防隊員が緊急時に建物内へのアクセスを確保するために使用されますが、適切な訓練と技術が必要です。
  2. 電動工具を使用した方法:
    • 電動工具を使用する方法には、レスキュー・ソー(救助用チェーンソー)やレシプロ・ソー(往復動ソー)などがあります。これらの工具を使って、ドアとドア枠の間のロック部分を直接切断することが可能です。
    • ドアノブや蝶番の周囲を切り取る「パイカット」という技術を使用する場合もあります。これにより、ドアの開閉に関与する部品を無効化し、ドアを開けやすくします。
    • 別の方法として、ドアを中央で切断し、そのままドアを開けるという方法もあります。これはドア自体が非常に頑丈で、他の方法では開けられない場合に有効です。

ハリガンツール(フォーク)を使用した外開きドア開放方法

外開きのドアをハリガンツール(フォーク)を使用して強制開放する方法は、主に以下のステップに分けられます。このプロセスは、特に緊急サービスのプロフェッショナルによって使用される技術です。

1. 隙間に挿入する

  • ロックまたはヒンジ(蝶番)のすぐ上または下に、ハリガンバーのフォークの端を斜めに配置します。この時、フォークの側面(カーブの外側)がフレームに向かうようにします。
  • ハリガンツールを前後に動かしながら、フォークをドアに引っ掛けます。この動作により、フォークがドアとドアフレームの間にしっかりと挿入されるようにします。

2. セットする

  • ハリガンバーのフォークをセットするために、アックスやハンマーを使用して叩きます。フォークの「V」の部分がドアで見えなくなるまで力強く叩きます。
  • フォークを前後に動かして、内側のフレームを越えるようにします。この時、ツールがドアの戸当たりに埋まらないように注意が必要です。

3. 強制開放する

  • ドアの内側にフォークの先端をしっかりとセットしたら、ハリガンバーをドアから引き離す方向(壁側に向かって押す)に力を加えます。この力の加え方によって、ドアがフレームから外れて開くことを目指します。
  • ハリガンバーをドアから離すためには、十分なスペースが必要になります。これは、ツールを使ってレバレッジ(てこの原理)を効果的に利用し、ドアを開けるためのものです。

ハリガンツール(フラット)を使用した外開きドア開放方法

垂直の壁に隣接している外開きドアを開ける際、ハリガンツールのフラットエンドを使用する方法は、狭いスペースでの作業に適しています。この方法は、ドアと壁の間に十分なスペースがない場合に特に有効です。

1. 隙間に挿入する

  • まず、ハリガンバーのフラットエンドをドアとドアフレームの間に挿入します。ドアとフレームの間が狭すぎる場合は、ハンマーやアックスを使ってフラットエンドを叩き、隙間を作ります。
  • 次に、ハリガンツールを上下に揺すりながら、ドアと枠の隙間を広げていきます。この動作は、フラットエンドがしっかりとドア内部に入るための準備です。

2. セットする

  • アックスまたはハンマーを使用してハリガンバーのフラットエンドをさらにセットします。このとき、アッズ(ハリガンバーの一部)がドアとフレームの間にしっかりと入るようにします。フラットエンドが戸当たりやフレームに埋まらないように注意してください。
  • フラットエンドをドアの内側に引っ掛かる程度に深くセットします。これにより、ドアをこじ開けるための支点が確保されます。

3. 強制開放する

  • フラットエンドが隙間にしっかりとセットされたら、ドアを外側にこじ開けます。ドアがなかなか開かない場合は、ハリガンバーを下向きに押し込みつつ、外側に引く動作を行います。この動きにより、ドアとフレームの間に更なる隙間が生まれ、ロックがストライクプレートやキーパーから外れやすくなります。

蝶番

蝶番側からドアを開放する方法は、通常、他の入口方法が失敗した場合や緊急性が低い場合に限られます。蝶番からドアを取り外すことは、ドアの完全性を損なう可能性があるため、最後の手段として考えられるべきです。以下に、蝶番を利用したドアの開放方法を簡潔に説明します。

蝶番のピンを外す方法

  1. ピンの確認: まず、蝶番のピンが露出しているか、取り外し可能かを確認します。ピンが露出している場合は、ドライバーとハンマーを使用して、ピンを叩き出します。これにより、ドアをフレームから取り外すことができます。
  2. 密閉された蝶番: 密閉された蝶番にはキャップナットが付いたネジ棒が使用されていることがあります。このナットをチャンネルロックで外すか、スナップ式のキャップがある場合は、こじ開けてピンを露出させます。その後、ピンを叩き出して蝶番を分解します。

蝶番への強制開放テクニック

  • 内開きドアの場合: ハリガンのフラットやフォークの先端を蝶番の下に置き、蝶番に直接力を加えます。目的は、蝶番を壊すか、ドアやドア枠から引き抜くことです。
  • 外開きドアの場合: ハリガン・バーのフラットの先端を露出した蝶番の上に置き、左右にひねりながら蝶番の取り付けビスを壊すか緩め、ピンを外して蝶番を切り離します。

電動工具の使用

  • 蝶番の切断: 蝶番が非常に頑丈で、従来の方法で開けられない場合は、レスキュー・ソーや他の電動工具を使用して蝶番を直接切断することができます。蝶番の周囲にV字カットを入れることも一つの方法です。
  • バレル・ヒンジ: 商業施設や頑丈な門扉に使用されるバレル・ヒンジは、ピンとバレルで構成されており、非常に強力です。このタイプの蝶番は、レスキュー・ソーで蝶番の周囲を切断するか、蝶番自体を切断することで開放することができます。
バレルヒンジ
引用:となりのカインズさん

外開きドアを無理やり開けるときは、まずハリガンツールとアックスを使った方法が基本だよ。ハリガンのフォークをドアの隙間に引っ掛けて、てこの原理で隙間を広げ、ドアをこじ開けるんだ。もしハリガンだけじゃ無理そうなら、レスキューソーなどの電動工具でロック部分や蝶番を直接切断する方法もあるよ。蝶番側から開けるなら、まずピンを叩き出して蝶番を外すんだけど、頑丈な蝶番の場合はレスキューソーで切断するのが早いかな。

スルー・ザ・ロック・エントリー

「スルー・ザ・ロック・エントリー」は、施錠されたドアやその枠にほとんどダメージを与えずに、鍵や錠前を直接操作または攻撃してドアを開ける方法です。この技術は、特に緊急時において被害を最小限に抑えながら迅速に建物内にアクセスする必要がある場合に用いられます。以下に、この方法の概要を説明します。

状況の評価

  • 居住のタイプ、ドアのタイプ、ロックシリンダーの位置:ドアがどのような建物に設置されているか、どのようなタイプのドアであるか(木製、金属製など)、ロックシリンダーがどこに位置しているかを確認します。
  • ドアが開く方向(内側または外側):ドアが内側に開くか外側に開くかを判断します。これは、ロックを解除するためのアクセス方法を決定するのに役立ちます。
  • ドアに見られるもの(錠以外のもの)、異常のあるもの(ロックシリンダーがずれているなど):ドアの状態や、通常と異なる点がないかを確認します。

施錠装置の攻撃

  • Kツールまたは打撃工具の使用:Kツールや打撃工具を使用して、ロックシリンダーを露出させます。これにより、ロック装置にアクセスしやすくなります。
  • 鍵工具またはドライバーでの操作:露出したロックシリンダーを鍵工具やドライバーで操作し、錠前を開錠します。これにより、ドアを開けることができます。

注記

  • 斧、ハリガンバー、スレッジハンマーの使用:これらの工具を使用してノブを打ち抜くことで、多くの錠前を簡単に強引に取り外すことが可能です。しかし、安価な錠前は壊れやすく、シリンダーを引き抜くのが困難な場合があります。その場合、別の方法を試す必要があります。

「スルー・ザ・ロック・エントリー」は、火災や緊急事態での損害を最小限に抑える方法として非常に有効ですが、正しい評価と適切な工具の使用が必要です。また、この方法は特定の状況や錠前の種類によっては適用できない場合があるため、現場の状況を正確に把握し、最も効果的なアクセス方法を選択することが重要です。

ロックの種類別開放方法

ロックの種類によって適切な開放方法は異なります。ここでは、キー&ノブ・ロックセット、デッドボルト、ほぞ穴とリムロックの三つの一般的なロックタイプに対する開放方法を簡単に説明します。

キー&ノブ・ロックセット

  • 開放方法
  • 斧やスレッジハンマーを使用してノブを叩き、マイナスドライバーを半月型の穴に挿入します。
  • マイナスドライバーを回してロックを解除することができます。
  • ハリガンバーのフォークを使用してドアからノブをこじ開ける方法も有効です。

デッドボルト

  • 識別方法
  • シリンダーがドアの外側に大きく突出しています。
  • 開放方法
  • デッドボルトはドアの内側に向かってこじ開けることで取り外すことができます。
  • ハリガンバーのフラットエンドを使用し、スレッジハンマーや斧でロック部分に打ち付けてから取り外します。
  • 取り外した後、マイナスドライバーでボルトを回して開錠します。

ほぞ穴とリムロック

  • 識別方法
  • シリンダーがドアから約1センチから2センチ突出しています。
  • 開放方法
  • Kツールを使用して金属製のバッキングプレートからロックを引き抜くことで、効率的に取り外すことができます。
  • Kツールがない場合は、ハリガンバーのピックを使用してドアを貫通させ、ロックを内側から操作します。
  • 取り出した後、キーツールまたはドライバーでラッチを操作して開錠します。

南京錠

南京錠の破壊方法としては、さまざまな道具や手順が存在します。それぞれの方法は、南京錠の種類や設置環境に応じて選択されます。

南京錠は、様々な場所で使用される取り外し可能なロック装置で、スライド式または回転式のシャックル、ボディ、そして錠前の3つの主要部分から成り立っています。これらの部品の役割と構造についてわかりやすく説明します。

シャックル

  • 定義: シャックルは、南京錠の「U」字型またはループ形状の部分で、物体をロックするために使用されます。
  • 機能: 物体や金具に通して、ボディ部分に固定することで物を固定またはロックします。スライド式または回転式であり、鍵や組み合わせによって解除されます。

ボディ

  • 定義: ボディは、南京錠の中心部で、シャックルが取り付けられ、錠前が収められている部分です。
  • 機能: シャックルの一部を保持し、錠前メカニズムを内蔵しています。材質や形状は多岐にわたり、南京錠の強度や耐久性に大きく影響します。

錠前

  • 定義: 錠前は、南京錠を開錠または施錠するためのメカニズムです。
  • 機能: 鍵や数字の組み合わせによって操作され、シャックルの解放または固定を制御します。セキュリティレベルは、このメカニズムの複雑さによって異なります。

南京錠は、その携帯性と柔軟性から、集合住宅、商業施設、個人住宅、空きビル、地下鉄や鉄道の施設など、様々な場所で利用されています。外部だけでなく、内部のセキュリティ強化にも使われます。南京錠が使用される多様な状況に対応するため、その種類や取り付け方法を識別し、適切に扱えるようにすることが重要です。

レスキュー・ソーの使用

レスキュー・ソーは、金属切断用ブレードを備え、ロック、金具、アタッチメントの取り外しに主に使用されます。この方法は速く、打撃工具を使用するよりも比較的安全です。シャックルが露出している場合、回転させて切断位置を確保し、両方のシャックルを同時に切断することが推奨されます。

ボルト・カッター(クリッパー)の使用

ボルト・カッターは、南京錠や軽荷重用チェーン、ケーブル、ハードウェアの切断に適しています。頑丈な南京錠を切断する際には、ボルト・カッターの刃を損傷するリスクがあるため、注意が必要です。ボルト・カッターを最大限に開いて使用し、片方のハンドルを壁や地面にしっかりと支えてから、両手でハンドルを押して金具を切断します。可能であれば、南京錠ではなく、ロックに最も近いチェーン・リンクを切断することで、ロックを保存し、後で敷地の安全を確保できます。

ハリガンバーとアックスの使用

軽量および頑丈な南京錠には、ハリガンを使った開放方法が適用可能です。ケースハードニングが施された頑丈なロックは、圧縮強度が高いためボルトカッターでの切断が困難ですが、引張強度には弱点があります。ハリガンを使って南京錠に力を加える方法は2つあります。

  1. ハリガンバーのフォークをロックのシャックルに当ててひねる。
  2. ハリガン・バーのピックを錠のシャックル部分に通し、アックスを使用して下方向に強制的に打つ。

これらの手法は、特に火災や緊急事態で迅速なアクセスが必要な場合に有効です。隊員は、使用する道具や方法を選択する際に、南京錠の種類や設置状況を考慮する必要があります。

U字ロック解除法

ピーピー紐を使えば、扉のU字ロックを破壊せずに解除できます。

ピーピー紐をU字ロックに結ぶ

扉の上を通し、U字ロックと逆方向に引っ張る

「スルー・ザ・ロック・エントリー」をやるときは、ドアやロックにあまりダメージを与えないのがポイントだよ。まず、ロックの種類や位置を確認して、Kツールやドライバーを使ってシリンダーを引き出したり回してロックを外すんだ。南京錠の場合は、レスキュー・ソーやボルトカッターを使ってシャックルを切断するか、ハリガンバーとアックスでひねって外す方法が効果的。U字ロックはピーピー紐で引っ掛けて逆方向に引っ張ると簡単に解除できるよ。

参考ページ:「自宅で気分が悪くなった」「階段から転落し動けない」このような救急要請があった際に、救急隊が到着すると開口部がすべて施錠されており傷病者に接触できないことがあります。傷病者の救出には、開口部の破壊や解錠が必要となります。

コメント

  1. 横浜消防 本田 より:

    動画での投稿をもっと増やして欲しいです
    ハリガンツールを中心に

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