心電図

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心電図とは何か?

心電図(ECG)は、心臓を評価するために使用される最も簡単で最速の検査の1つです。電極(皮膚に付着する小さなプラスチックパッチ)は、胸、腕、脚の特定の場所に配置されます。電極はリード線でECGマシンに接続されています。次に、心臓の電気的活動が測定されます。体内に電気が送られることはありません。

なぜ心電図が必要なのか?

心電図(ECG)が必要な理由には、次のようなものがあります。

  • 胸痛の原因を探す
  • 重度の倦怠感、息切れ、めまい、失神など、心臓に関連する可能性のある問題を評価する
  • 不整脈を識別する
  • 手術などの前に心臓の全体的な健康状態を判断するのに役立つ
  • 埋め込み型ペースメーカーの動作を確認する
  • 特定の心臓薬がどれだけうまく機能しているかを判断する

記録紙

横の間隔は時間を表しています。記録紙ECGは25mm/秒(5つの大きな正方形/秒)の速度で記録され、心電図の小さなマス(1mm)は0.04秒を示します。大きなマス(5㎜)は0.2秒を示します。

縦の高さは電位の強さを表し、普通に記録すると、1mmは、0.1mVに相当します。

心拍数

これが心拍数の正常値になります。覚えてほしいのは、「心拍数が100bpmより早いと頻脈」ということです。つまり、RR間隔が大きなマス3個より狭い場合、頻脈になります。反対に、心拍数が50bpmより遅い場合、つまり、RR間隔が大きなマス5個より広い場合、徐脈になります。

波形

・P波 心房の興奮(収縮)を表す波形。P波の前半は右心房の興奮、後半は左心房の興奮を示し、これらが合わさりP波を形成している

・QRS 波心室の興奮を表す波形。最初に現れる下向きの波形をQ波といい、心室の興奮の始まりを示している。続く上向きの波形はR波で、心室が最も収縮している地点。最後に現れる下向きの波形はS波といい、心室の興奮の終わりを示している

・T波 心室の興奮が消失し、元に戻る様子を表す波形。山型に現れるのが特徴

・PQ間隔 P波の開始からQRS波の開始までの時間。心房の興奮が心室に伝わるまでの時間(房室伝導時間)を表す

・QT間隔 QRS波の開始からT波の終了までの時間。心室興奮の始まりから興奮が消失するまでの時間を表す

・RR間隔 QRS波から次のQRS波までの時間。心室興奮の開始から次の心室興奮までの時間を表す

VF(心室細動)

心臓が細かく痙攣している状態がVF(心室細動)といいます。この時心臓は正常な機能を果たすことができなくなり、VF(心室細動)が起きると心臓からの血流が停止します。そして数秒で意識レベルが低下します。

原因

VFになる原因は明らかでない場合が多く、心筋梗塞によるものが最も多いです。

遺伝的な心臓の異常があり、家族に心室細動になった人あるいは不整脈で亡くなった人がいる場合は注意が必要です。

VT (心室頻拍)

VT (心室頻拍)とは、心室期期外収縮 (VPC)が連続して発生し、心拍数が100~250回/分になる頻脈のことです。

原因

VTが起きる原因は、多数あり、心筋梗塞や狭心症などの心疾患があると発症しやすくなります。

健康なの人で心疾患等の既往がない場合もVTを発症することが稀にあります。心疾患の基礎疾患がない患者に起こったVTを特発性VTと言います。

睡眠不足やカフェインの摂りすぎ、ストレスなどがVTの引き金になることはあります。

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