体温には個人差があり、平熱が高い人も低い人もいます。日本人の平熱は、平均36.89度とされています。1日のうちの体温変化は、ほぼ1度以内におさまるのが普通です。
体温は測定場所によって異なる場合があります。腕の下で行われた測定は必ずしも完全に正確であるとは限りませんが、発熱しているかどうかを判断するためのおおよその数値が得られます。
脇の下の温度
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一般的に普及している測定方法は、脇で測る「腋窩検温」です。これは、衛生的かつ、体に負担をかけることなく測定が可能で、主要な血管の走行があることから、脇をぴったりと閉じた時に中枢温に近い温度が得られやすいためです。
脇の下で測定された温度は、他の体の位置での測定よりも精度が低いと考えられています。この測定値は、鼓膜温度や口腔温度より低くなる傾向があります。
その他の測定方法
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体温は体の中心に違いほど高く、中心から離れるほど低くなります。
直腸温は、内臓に近く、また外気の影響を受けないため、大人と子供の体温を測定するときに最も正確であると考えられています。
耳の温度(または「鼓膜」の温度)も子供と大人で非常に正確な数値が出ます。
経口で体温を測定することは、一昔前では一般的な測定手段でした。しかし、口体温計で測定された体温から正確な深部体温を推測することはできません。
それぞれの温度は、直腸温>鼓膜温>口腔温>腋窩温となり、脇で体温を測ると低めの数字が出ます。
正しい体温の測り方
体温計を正しくあてて測らないと、精度の高い検温値が得られない場合があります。
・わきの中心にあてる
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・体温計を下から少し押し上げるようにして、わきをしっかりしめる。
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画像引用:オムロン ヘルスケア
検温時の注意ポイント
- わきの中央部に下から突き上げるイメージ
- 汗を拭く。
汗をかいていると、熱の伝導率が異なってしまい正しく検温できない可能性があります。 - 下着に触らない。
下着などに当たってしまうと、熱の伝導率が異なってしまい正しく検温できない可能性があります。
長所と短所
腕の下の温度を測定することには、長所と短所があります。明らかな欠点は、他の測定手段よりも精度が低いことです。そして、非接触型のタイプと比較すると時間がかかることや、衛生面に問題があることなどが挙げられます。
利点は、患者や子供の多くは、体の他の位置での温度測定のために静止するのに苦労していますが、脇の下に体温計を置くことは体への負担が少ないです。
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