閉鎖空間での作業は、酸素欠乏症や硫化水素中毒といった重大事故のリスクが伴います。本記事では、マンホールなどの立て坑における低所救助の手順、安全装備、測定方法、そして最新の技術による対策まで、わかりやすく解説します。
酸素欠乏と硫化水素中毒の基礎知識
酸素欠乏症とは?
- 原因:換気不足や腐敗ガスにより、酸素濃度が21%未満に低下
- 危険ライン:酸素濃度が18%未満で作業は禁止
- 症状:頭痛、めまい、呼吸困難、失神
- 対策:作業前の酸素濃度チェック、自給式呼吸器の着用

硫化水素中毒とは?
- 発生源:し尿・腐泥・汚水などから発生
- 危険ライン:10ppm以上で即作業中止
- 特徴:腐卵臭→高濃度になると嗅覚麻痺
- 対策:マルチガス検知器による事前計測、必要時は空気呼吸器を装着


参考ページ:閉鎖空間救助は、都市部や郊外、工場、鉄道車両など、さまざまな場所に存在します。具体的な例としては、マンホール、サイロ、貯水槽、ボイラー、タンク、地下室などがあります。ここでは詳細を記載します。
救助活動:共通手順と資機材
初動対応と安全装備
- ガス検知器:酸素・硫化水素の計測必須(5箇所以上)
- 空気呼吸器:酸素濃度18%未満 or 硫化水素検出時は必須
- 送排風機:マンホール内の強制換気に使用
- 転落防止:パイロン・簡易柵で作業エリアを確保
- 呼びかけ確認:要救助者にSAMPLE(症状・アレルギー・薬歴・既往歴・食事・事故内容)を用いて声かけ

歩行可能な場合
- 安全確認後、はしごを使用し自力での脱出を補助
歩行困難または意識不明の場合
- ロープレスキュー技術を使用し、安全確保した上での引き上げ救助を実施
【救助工作車が進入可能な場合】
支点構築と降下準備
- クレーン使用:支点を構築し、2本のロープ(降下用/引き上げ用)を垂下
- 制動器具(ID等):安全な降下をサポート
救助隊員の装備
- 携行装備:ネックカラー/ピタゴール or サバイバースリング/小綱/ガス検知器など
要救助者の救出
- 装備装着後、ロープとクレーンフックで誘導・吊り上げ救出

参考ページ:「救助活動でクレーンを使用できますか?」こういった救助活動に関する質問が過去に多くありました。ここでは詳細を記載します。
【救助工作車が進入不能な場合】
上部支点の構築
- アリゾナボーテックス/三脚/梯子を用いて支点を確保

ロープの配置
- 降下用1本/救出用1本の2系統ロープ設置
救助隊員の降下と装備
- ID装着で安全降下
- 装備:ネックカラー、縛帯、ガス検知器、小綱など
救助と引き上げ
- 4倍力システム:上部支点に滑車などを用い、少人数でも引き上げ可能に
- 要救助者装備:ネックカラーと縛帯を装着後、引き上げ

測定方法と安全確認
測定手順の基本
- 作業前に自給式呼吸器を着装
- 測定は空間の低部・角部など5か所以上で実施
- 校正済みのマルチガス検知器を使用
- 測定中は単独行動禁止、安全管理者の監視下で実施


マンホール救助では、まずガス検知器で酸素濃度や硫化水素を確認。酸素18%以上ないと危険だから、必要に応じて空気ボンベや送排風機で換気しよう。救助者に呼びかけて意識確認しつつ、パイロンで転落防止。歩ける場合は梯子で、無理ならロープで安全に救助!救助工作車が使える場合はクレーンで支点作って、ロープを二本垂らし安全確保。進入不能ならアリゾナボーテックス等で上部支点を作り、制動器具や4倍力システムで安全に救出しよう。

参考ページ:ラダーレスキューシステムは、高所や不安定な地形での救助活動において非常に重要な役割を果たします。ここでは詳細を記載します。
マンホール救助動画
マンホール救助(立て坑)チェックリスト
初動と必要資器材
- □ ガス検知器の準備・使用
- □ 空気呼吸器の装着
- □ 空気ボンベの使用準備
- □ 送排風機による換気の準備
- □ 要救助者への呼びかけ(SAMPLE原則)
- □ パイロン等による安全対策の実施
- □ 救出方法の選定(歩行可/不可の確認)
【救助工作車が進入可能な場合】
- □ クレーンによる支点の設置
- □ ロープ2本の設置(降下用・支点用)
- □ 制動器具(ID等)を使用して降下
- □ 救出装備の携行(サバイバースリング、ネックカラー、小綱等)
- □ 要救助者への装備装着(ネックカラー・ピタゴール)
- □ クレーンフックとロープでの誘導・救出
【救助工作車が進入不能な場合】
- □ アリゾナボーテックス等で上部支点の作成
- □ ロープ2本の設置(降下用・救出用)
- □ 制動器具を用いた安全な降下
- □ 救出装備の携行(サバイバースリング、ネックカラー、小綱等)
- □ 4倍力システムの構築
- □ 要救助者への装備装着(ネックカラー・ピタゴール)
- □ ロープによる誘導と安全な引き上げ
※すべての作業において、安全確認とチーム間の連携を徹底してください。
🔹【参考文献・マニュアル】
- NIOSH – Confined Spaces: Hazard Awareness
- アメリカ国立労働安全衛生研究所による閉鎖空間での危険と対応
- URL: https://www.cdc.gov/niosh/docs/2004-110/
- OSHA – Permit-Required Confined Spaces (29 CFR 1910.146)
- 米労働安全衛生局による閉鎖空間作業の規定
- URL: https://www.osha.gov/confined-spaces
- NFPA 1670 – Standard on Operations and Training for Technical Search and Rescue Incidents
- 救助隊向けの技術救助基準(NFPA)
- URL(NFPAトップページ): https://www.nfpa.org/
- UK HSE – Working in Confined Spaces
- 英国健康安全庁(HSE)による閉鎖空間作業ガイド
- URL: https://www.hse.gov.uk/confinedspace/
- Fire Engineering – Confined Space Rescue Tactics
- 消防専門誌による実践的な救助戦術の解説記事
- URL: https://www.fireengineering.com/
🔹【YouTube 参考動画】
3M Confined Spaces Entry, Retrieval & Rescue Solutions
https://www.youtube.com/watch?v=htvu9X6eA8I
Practicing Confined Space Rescues(アメリカ消防の実地訓練)
https://www.youtube.com/watch?v=F5PZE32-594
Confined Space Rescue Training – Daviess County firefighters
https://www.youtube.com/watch?v=Rady3n6l0p0
Rope Techniques & Line Management for Confined Space Rescue
https://www.youtube.com/watch?v=0NGPkPIP1To









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