マーキング

救助

マーキングとは構造物、状況、危険性、被災者の状況を標準化された方法で特定するためのシステムです。
地域、国、国際的なすべての救助隊員が理解できるよう、標準化され、単純かつ明瞭な方法で使用されています。
CSRマーキングシステムは、国際捜索救助諮問グループ(INSARAG)によって開発されました。

すべてのマーキングは、高コントラストで耐久性のある蛍光色を使用し、目立つものでなければならない。

マーキング方法

到着時の標示

一辺約1mの正方形を描く。

活動開始時の標示

正方形の枠内に、以下の情報を表記。

・活動隊名:活動隊名を表記する。緊急消防援助隊が出場する災害時については、隊名と併せて都道府県名を表記。

・活動開始日時を表記する。

・進入の可否:進入しても危険がない場合は「可」危険、な場合は「不可」と表記する。

活動中の標示

正方形の枠外に、以下の情報を表記する。

・危険情報:活動上の危険及び障害となる情報を上部に表記。

・行方不明者(要救助者)数:情報収集により把握した行方不明者数(要救助者数)を底部に表記。不明な場合には「?」を表記。

・救出者数:救出した要救助者の数を左側部に表記。

・遺体収容数:死亡していると判断された要救助者数を、右側部に表記。

活動終了時の標示

活動を終了する際に以下の情報を表記する。

・活動終了日時:正方形枠内の活動開始日時の下に表記。

・活動の終了(円):表記した標示全体を囲む円を描く。

・全ての行方不明者(要救助者)の救出完了(水平線):全ての行方不明者(要救助者)が救出され、その現場での検索救助活動を完了した場合には、標示全体に水平線を引く。

US&Rマーキング方法

※下記は米国連邦緊急事態管理庁のアーバン・サーチ・アンド・レスキュー・システム(FEMA US&R)に準拠したマーキング方法
海外からの緊急援助隊は US&Rに準拠したマーキング方法を使用されます。

ソース画像を表示

👇東日本大震災に派遣されたUSAチームのマーキング

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ビクティム(被害者)マーキング

捜索活動中、既知または潜在的な被害者の位置を特定する必要があります。
その地域にある瓦礫の量や種類によっては、瓦礫が被害者の位置を完全に覆い隠すか、または妨害する可能性があります。
捜索隊やその他の捜索救助活動を行う者は、被害者が発見され、すぐに救助できない場合は、その都度、被害者の位置の印をつける必要があります。この方法をビクティム(被害者)マーキングといいます。

実施方法
・被害者のいる場所にできるだけ近く大きな「V字」を描く。

被害者と思われる場所


・被害者の生存が確認された場合は、「V」の横に、被害者のいる場所を指し示す矢印を記入する。生存の確認は目視または聴診で行う。

生存が確認された被害者


・被害者の死亡が確認された場合は、被害者の位置を示す矢印とともに、「V」に水平線を引く。

死亡が確認された被害者


※災害救助犬 救助犬による確認はV’のマークのみ(矢印なし)。同じ場所で2頭目のイヌが警告した場合は、「V」の横に矢印を描く。
Vの下のL-3とD-2の数字は、この場所での被害者の人数を示す。

・この数字は、被害者が救助されたり、瓦礫除去の際、新たな被害者が発見されれば、減ったり増えたりする。

被害者数の更新


被害者の救出完了
生死にかかわらず、すべての被害者の救出が完了したことを示すには、「V」マークの周囲に円を描く。

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